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地方移住すると、友達作りが大変そう? 「住みたい田舎」ナンバー1の愛媛・西条市なら、その心配はいりません

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2021.03.29 16:00
提供元:西条市
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地方移住が気になる。

リモートワークをきっかけに、がぜん興味がわいてきた。

今までは「通勤に便利な立地」を最優先に住む場所を決めていたが、在宅で仕事をする機会が増えた今、勤め先から離れた場所に住んでいても、あまり問題なさそうに思える。

そんなことを考えながら家で仕事をしていたら、こんな話が耳に入った。

地方移住のバイブル的存在「田舎暮らしの本」(宝島社)による「2021年版第9回 住みたい田舎ベストランキング」で、「総合部門」「若者世代部門」「子育て世代部門」「シニア世代部門」の4部門の1位を総なめにした市があるらしい――愛媛県西条市である。

Jタウンネットでも、これまでに2回、西条市の魅力を伝えてきた。

「日本一の移住コンサルタント」として移住希望者を徹底的にフォローする、西条市「移住推進課」の職員に話を聞いたり、石鎚山系の絶景を満喫したり......。

西条市の風景(編集部撮影)
西条市の風景(編集部撮影)

ただ、移住先がどんなに良いまちだったとしても、家族や友達が近くにいる地元を離れ、新しい土地でやっていけるのかという不安は残る。

友達はできるだろうか。既にできあがったコミュニティーになじんで、ちゃんと人間関係を築けるだろうか......。

そこで今回は、西条市へ実際に移住した5人に、ウェブ会議ツール「zoom」で移住後の暮らしについて、話を聞いてみることにした。

地域全体で見守ってくれる

(右下から時計回りに)近藤牧子さん、石丸千晴さん、櫻井啓太さん、櫻井明日香さん、近藤優依さん
(右下から時計回りに)近藤牧子さん、石丸千晴さん、櫻井啓太さん、櫻井明日香さん、近藤優依さん

Jタウンネットの取材に応じてくれたのは、ここ数年のうちに西条市に移住してきた5人。

集まってもらったのは、カフェ「くらしとごはんリクル」(以下、「リクル」)だ。

リクルを営むのは、櫻井明日香さんと啓太さん夫婦。2人は東京で出会い、6年前に西条市にやってきた。

明日香さんは西条市のお隣・新居浜市出身で、啓太さんは茨城県出身。知人の建築事務所オーナーから、物件をカフェにして使ってみないか、との誘いがあり「リクル」を始めた。

櫻井さん夫婦が西条市で営むカフェ「くらしとごはんリクル」
櫻井さん夫婦が西条市で営むカフェ「くらしとごはんリクル」

リクルは、民家のようなカフェ。木のあたたかみが感じられる素敵な空間だ。日当たりもよく、5人に集合してもらったこの日も、画面ごしにのどかな空気が伝わってきた。

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初めて西条市を訪れた日のことを明日香さんは、

「実際に足を運んでみると、水も食べ物もすごくおいしくて」

と、ふり返る。

明日香さん「温暖で、四季を感じられるんですよね。自然がすぐ近くにあって、一方でスーパーとか、生活に必要なものも近くにある。すごく住みやすいところです」

そしてなんといっても、「住民みんなが優しい」。

移住してきて、まだ西条のことが何もわからなかったころ、近所の住民たちがいろんなことを詳しく教えてくれたそうだ。ゴミ捨て場まで、自ら案内してくれた人もいるという。

子供の成長も、地域全体で見守ってくれている、という雰囲気。

こんなふうに、住民どうしの距離感が近いことを、啓太さんは「世話好き」と表現した。

かつて東京で生活していた頃と比べ、人間関係の「濃さ」を実感しているそうだ。

茨城県出身の櫻井啓太さん
茨城県出身の櫻井啓太さん

西条に移住して、2021年で6年になる啓太さんは、自分たちの経験を活かし「移住相談員」としても活動している。その名のとおり、移住を希望している人と対面などで話を聞きながら、さまざまな相談にのる役割だ。

移住の良い面も悪い面も、あるがままに話す。経験者の生の声を聞いてもらい、移住のリアルな部分をきちんと伝える。

実際に都心から西条へ移住し、1から生活を営んでいる経験者の存在は、移住してきたばかりの人にとって頼もしいに違いない。

リクルで取材に答える櫻井さん夫婦
リクルで取材に答える櫻井さん夫婦

明日香さん「具体的に自分たちが困ったこととか、移住のリアルな部分を伝えるように心がけています。
例えば、人との距離が近すぎて気になる面もある。でも、見守ってくれているということが伝わってきます」

リクルは、移住希望者に市内を案内する無料の「移住体験ツアー」の行先の一つでもある。このツアーをきっかけに櫻井さんたちと知り合い、昨年6月に移住して来たのが、近藤優依さんだ。

仕事がきっかけで交流も

デザイナーとしてリモート勤務している近藤優依さん
デザイナーとしてリモート勤務している近藤優依さん

優依さんは、北海道札幌市の出身。夫が西条市出身で、移住先の候補として地元である西条市を調べ始めた。

「空き家バンク」を見て連絡したところ、市の移住推進課の手厚いサポートが待っていたという。

優依さん「聞いたことの5倍くらい教えてくれて、連絡もスムーズでした」

そこから実際に西条にやってきて、「移住体験ツアー」に参加。リクルを訪れ、「移住相談員」である啓太さんに相談する場も設けられた。

リクルでは、訪れる人同士が接点を持てる様々なイベントもしばしば開催されていて、優依さんもそれに参加し、そこから交流の輪が広がっているという。

また、仕事を介しても、新しい交流が生まれていく。

優依さんの夫はフリーカメラマンで、写真の出張撮影を行っている。グラフィックデザイナーとしてリモートワークしている優依さんも、写真の仕事を手伝うことがある。

優依さん「(写真の)仕事を通して、すごくいろいろな方と知りあわせていただいてますね」

はじめは七五三など季節のイベントで子供たちの記念写真を撮るのがメインだったが、最近は、祖父母の姿を撮ってほしいという依頼も増えている。依頼は、まちの人の口コミがきっかけになることがほとんどだという。

優依さん「今までになかったことですが、すごくやりたいと思っていたので、嬉しかったです」

今は出張写真だけだが、もうすぐフォトスタジオもオープンさせる予定。

きっと地域の人びとが足を運び、思い出を残す素敵な場所になるだろう。

距離の近さが、心地よい

18年間の東京生活の後、移住を決めた近藤牧子さん
18年間の東京生活の後、移住を決めた近藤牧子さん

優依さん同様、近藤牧子さんも、移住体験ツアーやリクル主催のイベントに参加したことがある。

牧子さんは高知県出身で、18年間、東京で暮らしていた。夫とも東京で知り合い、子育てしていたが、転機が訪れたのは2年前だ。

西条市出身の夫が地元へ帰ることになり、それについていく形で移住を決めたのだ。

リクルには、移住前からよく訪れていた。年末年始やお盆の時期など、年2回ほど、夫が帰省するタイミングで西条市に足を運んでいたそうだ。

牧子さん「食事がおいしいなとか、東京から来てみると自然が豊かに思えていいなとか、(櫻井さんたちが)移住していてすごいな、と思っていて。その頃から、よく(リクルに)食べに来ていました」

そんなつながりがあったからか、牧子さんは移住することに対して「不安は全くなかった」と強く言い切る。

牧子さん「もともとは夫婦で東京に住んでいたんですが、ものすごく暮らしにくかったんです。部屋は狭いし......その点、西条は自然も多くて」

実際移住してみると、周囲の人々の温かさにすぐに触れることになった。

初めて幼稚園に行くと、保護者たちから

「東京から来たんでしょ」
「わからないことがあったら聞いてね」
「子供と家に遊びに来て」

と話しかけてもらえた。

子供たち同士は自然と仲良くなり、それをきっかけに親同士も...ということもあるそうだ。

そして、牧子さん自身もきっかけを求めて、地域のお祭りやリクルで開催されている催しなど、様々なイベントに足を運んだという。

牧子さん「横のつながりがすごく広いので、どんどん、どんどんつながっていくんです。歩いている人はみんな知り合い、みたいな感じです」

そんな距離の近さに居心地の良さを感じる、と牧子さん。

夫の「Uターン移住」についていく形の移住。かなり勇気が必要に思えるが、今年で3年目となる西条市での生活について語る牧子さんは、終始楽しそうだった。

友達ができる機会が、いっぱい

(左)近藤牧子さん (右)石丸千晴さん
(左)近藤牧子さん (右)石丸千晴さん

近藤牧子さんが西条に移住してすぐのころ、幼稚園ですぐさま彼女に話しかけた一人が、石丸千晴さんだ。

愛知県出身の千晴さんは、移住歴5年。西条市内で、夫と共に居酒屋を営んでいる。

飲食店を運営する移住者ということで、市の移住推進課の担当者に櫻井さん夫婦を紹介してもらい、家族ぐるみで交流を続けているという。

千晴さん「うちの店『旬菜酒家 天手古舞(しゅんさいしゅか てんてこまい)』は和食メインの居酒屋で、お客さんはほぼ地元の人。オープンして2年で、最近、常連さんができてきました。
お店では愛知の名物も出していて、私が引っ越してきたと話すと、『そうなの?』って感じでお客さんと話が弾んだり。話のきっかけになることがありますね」

千晴さんは西条市に移住するまで愛知から出たことはなかったと言う。不安はなかったのだろうか。

千晴さん「不安は、めちゃくちゃありましたね......。
でも、主人が自宅に(ネイル&エステ)サロンを作ってくれて。収益を上げていくってよりは、お客さんが来店されて、友達ができていったらいいね、という感じで。そういう計画があったから、1人になるかもという不安が緩和されていた部分はあります」

そして最近は、自分からも交流の輪を広げようと動いているという。

運動のレッスンも主催し、そこに参加した友達が、さらにその友達を呼ぶ――そんな流れができていると話してくれた。

夫の居酒屋を手伝いつつ、ネイル&エステサロンを営む石丸千晴さん
夫の居酒屋を手伝いつつ、ネイル&エステサロンを営む石丸千晴さん

他にも、地区対抗のバレーボール大会や運動会など、地域の人たちと親睦を深める機会が豊富にある。

「リレーで足が速い人がいると、おじいちゃんおばあちゃんたちが特に盛り上がってくれる」「バレーボールはへたっぴな人どうしで仲良くなる」――行事のエピソードを話してくれる5人の表情は、とても温かかった。

同じ区画に住む人だけでなく、移住者どうし、ママ友どうし、お店を営む者どうし......さまざまなつながりをきっかけに、住民たちで関わりを深める場が、西条市にはたくさんある。そして移住推進課を中心に、西条市全体で積極的にその仕組みをサポートしているのだ。

最後に、いま移住を考えているが不安のある人に向けて、先輩たちからアドバイスをもらった。

明日香さん「旅行で訪れるのと、実際に住むのでは全然違うと思います。だから、実際に移住した人の話をたくさん聞いてほしいですね。
それから、移住に対して不安があるのは当たり前ですが、何か行動することで不安は消えていくと思います。なので、まずは何か行動に移してほしいですね」

明日香さんの力強い言葉に、「間違いない」と啓太さんも深くうなずいた。

記者も最初は地方移住に対して大きな不安があったが、話を聞いていくうちに、西条市にすぐなじんで暮らしを楽しむ自分がイメージできた。

今度は、実際に西条市を訪れてみたい。そんな気持ちがいっそう強くなる、温かい時間だった。

<企画編集・Jタウンネット>

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