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海鮮の宝石箱!岩手・宮古市の新ご当地グルメ「瓶ドン」食べたことある?

大久保 歩

大久保 歩

2021.03.23 21:00
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透き通った瓶の中で、ミルフィーユ状に重ねられた海の幸......色とりどりの食材が詰まった瓶は、まるで宝石箱のようである。

海鮮の宝石箱だ~~!(画像は宮古観光文化交流協会提供)
海鮮の宝石箱だ~~!(画像は宮古観光文化交流協会提供)

そんな美しい、岩手県宮古市のご当地グルメ「瓶ドン」が、ツイッターを中心に注目を集めている。

塩水に漬けた生のウニを牛乳瓶に詰めた「瓶うに」は、岩手県の海沿いの地域では、スーパーにも並ぶほどメジャーな食べ物である。しかし、イクラやイカ、タコなど、さまざまな海鮮が使われているものはなかなか珍しい。

この「瓶ドン」はどのようにして生まれたのだろうか。

Jタウンネット編集部は2021年3月23日、宮古観光文化交流協会(以下、「協会」)を取材した。

瓶うによりお手軽に

広報担当者によると、瓶ドンを考案したのは、協会に出向していた宮古市役所の人だそう。

誕生のきっかけは、都道府県民の秘密を暴露するバラエティ番組「秘密のケンミンSHOW」(日本テレビ)だった。番組内で岩手県の定番グルメ「瓶うに」が紹介されており、その人気ぶりを改めて実感したと言う。

しかし、ウニは主に5月から8月の短い期間しか採ることができない。しかも、地元以外でお取り寄せすると、瓶うに1本あたり3000円から5000円と、価格帯もお高め。

そこで、「他の具が入っていてもおいしいのでは?」と思ったのが、「瓶ドン」誕生のきっかけだったそうだ。

炊きたてご飯にどさっとかけて食す(画像は宮古観光文化交流協会提供)
炊きたてご飯にどさっとかけて食す(画像は宮古観光文化交流協会提供)

見た目も美しい瓶ドンだが、商品化までには多くの試行錯誤があった。

瓶うにと違い、さまざまな海鮮が詰まった瓶ドンは、最初、中身がなかなか出てこないという欠点があった。

なら、スプーンで自分で盛り付けるのはどうだ? それとも、中身を層のように重ねれば出てきやすくなるのでは?......と、検討を重ね、現在の美しいミルフィーユ状に行き着いたのである。

担当者によると、4月にかけての時期は、3月中旬に解禁されたばかりのトラウトサーモンが旬だそう。また、おいしい上に、赤くて見栄えもすることから、イクラも人気が高い。めかぶも、肉厚で歯ごたえがあり定番の具材である。

店ごとのバリエーションも豊富(画像は宮古観光文化交流協会提供)
店ごとのバリエーションも豊富(画像は宮古観光文化交流協会提供)

現在は、宮古市内の10店舗で瓶ドンを楽しむことができる。味付けも店によってさまざまだ。下味がもともと付いているところもあれば、後から醤油をかけて食べるところもあり、店ごとの持ち味がある。

協会の公式サイトではオンライン販売も行っており、3本セットを4200円(送料・消費税込)から購入できる。ただし、実店舗で食べられる瓶ドンと通販の商品は別物とのこと。

それにしても、美味しそうだ......せっかくなら、現地で炊きたてのご飯に、瓶の中身をどさっと贅沢にのせてかきこんでみたいものである。



(3月24日11時追記)宮古観光文化交流協会から、公式サイトに記載されていた価格が現在のもとのは異なるので訂正したいといの要望があり、協会が販売する「3本セット」の価格表記を変更しました。

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