あの「炭火焼肉たむら」がカップ麺に そのままでもウマいけど...たむけん考案「味変」アイテムにマニアも舌つづみ
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第五十一回 ローソン限定「炭火焼肉たむら監修 ねぎ塩カルビ味焼そば」 文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。「ご当地カップ麺」をレビューする連載の第五十一回目。今回は、ローソン限定の「炭火焼肉たむら監修 ねぎ塩カルビ味焼そば」をレビューします。
サッポロ一番でおなじみサンヨー食品と、大阪の焼肉店「炭火焼肉たむら」によるコラボカップ焼そば。あの「たむけん」の焼肉店がついにカップ麺化しました。
「たむけん」の焼肉店がカップ麺化!
「炭火焼肉たむら」は、お笑い芸人の「たむけん」こと、たむらけんじさんが経営する焼肉店。大阪に本店があり、九州など西日本を中心に支店を展開しています。
テレビなどによく登場して知名度が高い一方、東日本にはまったくお店を展開していないため、今回のカップ麺は「たむけん」のお店をより身近に感じるきっかけになりそうですね。
お店のサイトによると、このカップ焼そばはお店の春限定ランチメニュー「塩だれカルビ丼」の味を再現したもので、たむけんさんが「カレー風味味チェンジ小袋」のアイデアを提案したとのこと。
ねぎ塩カルビ味のカップ焼そばはこれまでにも発売されていますが、カレーの味変は面白そうです。
パッケージ側面には、こんなイラストが。
個人的には、「ちゃー」を聞いただけで吹き出してしまう一方で、その姿を一度とてかわいいとか思ったことはありませんが、このベアブリックみたいなキャラクターは、きちんと「たむけん」を表現できているのにかわいいですね。
それもそのはず、プロの方がしっかりデザインした「ちゃ~ぱん」というパンダのキャラクターだそうです。
内容物を確認
まずは内容物を確認。別添袋は3袋で、うち1袋「味チェンジ小袋」は「半分程度食べてから入れてください」と書かれています。
カップには予め麺とかやく類が入っていて、麺量は100グラムで普通サイズ。かやくは牛肉やキャベツが入っているようです。
この商品は定価税込248円で高額な部類に入りますが、その割に内容物はあまり多くありません。
牛の旨みが強いねぎ塩カルビ味のソース
ソースは、牛肉の旨みにねぎの風味を加えた塩味で、ごま油の香ばしい風味とニンニクのパンチを効かせ、ねぎ塩カルビの味を再現しています。
合わせる麺は中細の縮れ油揚げ麺で、ソフトな食感であまり主張は強くないため、ソースの味を引き立てる組み合わせでした。
塩カルビと聞くと、油が多いとか塩気が強いイメージもありますが、がっつり牛の旨みが前面に出てくる一方で、油加減は絶妙。且つ塩気もほどほどで、食べやすい味のソースに仕上がっています。
牛肉やねぎなど具が充実
具は充実しており、カップにあらかじめ入っている牛肉とキャベツに、別添の「あとのせかやく」に入っているねぎやスパイスの組み合わせ。
牛肉はチップ状で、焼肉のような大きな肉ではないですが、小さいながらきちんと脂が指していて、牛脂の旨みがしっかり感じられます。
ちょっと薄めに切られていることで、なんとなくカルビ肉らしさを醸し出す食感になっているようにも感じられました。
キャベツもまずまずの量入っていて、カルビの味に甘みを加えています。
焼肉で肉ばかり食べていると罪悪感が芽生えてきますが、そんな時に助かるキャベツ。なんとなくプラマイゼロ的な心理になる気がするような、しないような......。
「あとのせかやく」のねぎは、具の中で最も量が多く、特有の青臭さがカルビ味と好相性。ねぎ塩カルビが全国的に定番の味なのが納得の相性の良さです。淡白な色味の中で、ねぎの鮮やかな緑色も映えていました。
加えて、黒胡椒などスパイスも入っており、強力にアクセントを加えています。
塩カルビに黒胡椒は鉄板ですが、もうちょっと弱い方が牛の旨みを楽しめたのではないかと感じました。胡椒があまり得意ではない場合は、自分で調整して減らしてみても良いかもしれません。
「味チェンジ小袋」はカルビの味を立てるカレー味!
麺を半分くらい食べたところで、味変アイテムの小袋を投入します。
たむけんさん考案のアイデアとのことで、これがなくても最後までまったく問題なくおいしく食べられますが、せっかくなので入れて食べてみたいと思います。
中に入っているのは、スパイスなどカレーの風味がついた油。これを入れることで、単にカレー味にするだけではなく、こってり感も増強されます。
入れない状態でおいしかったので、「入れてマイナスになるなら嫌だな」と思ったのですが、入れて正解!おいしくなります。
すべて混ぜ切ってもソースの塩カルビ味を邪魔せずに、しっかり調和できています。さらに、まったく塩気がついていないため、これを入れてもソースが塩辛くなってしまうことはありません。
カレーという主張の強い味でありながら、あくまで塩カルビを主役として引き立てる存在で、好感が持てる味変でした。
「たむけん」のお店がより身近になる!
「たむけん」の焼肉店はテレビで見るのでよく知っていても、近くにお店がないので接点がなかった方も多いのではないでしょうか。
筆者も、物産展で「たむら」の焼肉弁当を買って食べたことはありますが、お店には行ったことがありませんでした。
でも、今回カップ麺を食べたことで、テレビで見たことあるお店の存在がちょっと身近になった気がします。
この商品を食べたからといって、実際のお店で食べる焼肉の味がわかるわけではなく、ちょっと高額な価格設定なのも気になるところですが、味変アイデアの面白さと、お店の話題性含めて話のネタになりそうなことを考えれば、十分元は取れそうです。