とんかつ屋の入り口に「サンプルを信じないでください」 →注文してみたら、その意味が分かった
先代店主が「大盛り」を始めた理由
Jタウンネット編集部は24日、とんまさにも取材した。
取材に応じた代表取締役の山田啓二さんによると、「サンプルを信じないでください」の注意書きは30年ほど前に先代のご主人が掲示したのが始まりとのこと。
「サンプルと実物の大きさが違うじゃないか」というお客さんからの声があり、あらかじめ注意書きを添えておこうとしたのだろう、ということだ。
それにしても、一体どうしてこんなに大盛りにしているのか。
山田さんによれば、たとえば「若鶏かつ(大)」は衣やキャベツの量も合わせると1キログラムほどにもなるらしい。このほか、一部のメニューでも同様に大盛りで提供しているそうだ。
山田さんはその理由について、
「先代の親父は昭和17(1942)年の生まれで、まだ戦時中の時に幼少期を過ごしました。昭和10年代(1935~44年)生まれの先輩方は戦時中にいつも腹を空かせていた経験から、『食べること』に結構な価値観を持っています。
先代もそうした幼少期の経験から、『自分の店に来た客にはお腹いっぱいになって帰ってほしい』という思いのもと、鶏肉は他の肉より比較的安く仕入れられるということもあり、大盛りで提供してきました。
そして、お客との間で『これくらいの量はどうだ?』『ちょっと足りなかった』『じゃあ今度はもう少し量を増やそう』ということを繰り返してきて、今の大盛りの量に至っています」
と教えてくれた。