「食通を気取るのは、やめて」 兵庫県のフグ毒啓発ポスターが辛辣すぎると話題に
2020.12.27 11:00
「食通を気取るのは、やめていただきたい」
投稿者の茸本 朗さんに、このポスターについての感想を聞くと、「『関西じゃ啓蒙ポスターでさえもユーモアがあっていいな』と思いました」ということだった。
Jタウンネット記者は次に、兵庫県庁の健康福祉部健康局に電話で聞いてみた。答えてくれたのは、生活衛生課の担当者だった。
「このようなポスターは、フグ毒に関して県民に注意を呼びかけ、啓蒙するのが目的で、もう30年以上も前から作られています。実際に事故が起きるのは、年に1回程度だと思います」と担当者。
今回のポスターの大きさは、B3サイズ。兵庫県内で約3400枚配布されたそうだ。配布先は、飲食店や魚介類販売店。神戸市などの人口が多い都市圏が多いらしい。
「釣りをされる方が、フグを釣って、自分で料理されることも、原因の一つのようです。ポスターにも書きましたが、素人調理は本当に危険です。また飲食店などでは、キモを提供しろと依頼することもあるようですね。食通を気取るのは、やめていただきたいですね」
フグの毒は、テトロドトキシンという猛毒で、一般に肝臓、卵巣、皮の毒力が強いという。
厚生労働省のウェブサイト内にある、フグ毒に関するページには、次のように記されている。
「毎年30件程度のフグ中毒が発生し、約50名が中毒する。そのうち数名程度が死亡する。死亡率が高く、日本で起こる食中毒死亡者の過半を占める」
「食後20分から3時間程度の短時間でしびれや麻痺症状が現れる。麻痺症状は口唇から四肢、全身に広がり、重症の場合には呼吸困難で死亡することがある」
フグはおいしく、安全に! 味わいたいものだ。