滑り止めの模様に「○×△□」 PS5コントローラーのこだわりが異常だと話題に→なぜ実現?担当デザイナーに聞いた
2020.11.18 20:00
こだわりの塊だった
まず、話題のツイートを投稿したアムザさんに話を聞いた。
PS5コントローラーの「○×△□」マークについては、写真を撮影する以前から噂だけは知っていたとのことだ。
「スマホで写真を撮ってマークが見えたときは、純粋に驚きました。細部までデザインにこだわり抜いてるのがすごいと思います」
次に、Jタウンネット記者はSIEに話を聞いた。
SIE広報部を通して取材に応じたのは、SIE デザインセンター プロダクトデザイングループ シニアアートディレクター・森澤有人さんだ。
今回、コントローラーに「○×△□」マークを入れた理由について、森澤さんはまず、
「どんな製品を作る場合でも、生産性などの観点も踏まえ、光沢以外の部分にはシボ(細かい凹凸)と呼ばれる既存のテクスチャーを選んで使います」
と前置きをした上で、PS5では「せっかく入れるのであればそこ(シボ)もデザインしよう」という考えがあったと話した。
「一見するとカメラのグリップなどに採用されることが多い『革シボ』といわれる革を模したテクスチャーにも感じられ、触れた時の触り心地も絶妙で、その上で『よく見ると△○×□でできている!』というデザインにしています。
ユーザーの皆さんに手に取っていただいた時に、使っていてあとから気が付いて驚くような要素も含めたい、という考えもあり、UIやマーケティングなどでも使用している『△○×□』マークを取り入れました」(森澤さん)
また、デザイン案を形にするまでに特に苦労した点について、森澤さんは「データを作成する膨大な作業が必要だった点」を挙げた。
「実際にデザイナーが手作業でこのパターンをデザインし、絵の段階で何度も調整を繰り返しました。その後、立体にする過程でも設計メンバーと共に高さやサイズを一つ一つ何度も調整し、絶妙な触り心地や見え方になるようにギリギリまで苦心しました」