渋谷に「巨大なコンクリート塊」が出現→公衆トイレでした 斬新なデザインの理由は?区役所に聞いた
外壁が浮いている理由は?
このトイレを手掛けた建築家は、建築設計事務所「SUPPOSE DESIGN OFFICE(サポーズデザインオフィス)」(本社・広島市)で共同代表を務める谷尻誠さんと吉田愛さん。2人は公募で選出されたという。
公園課の担当者は「千駄ヶ谷駅公衆便所」を新しくした理由について、
「既存のトイレは昭和54年に建設され、老朽化対策や洋式化も未整備でした。また東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催時には、多くの人が利用することが予想されました。大会開催前に本トイレをより多様な需要を満たし、秀逸なデザインとなるように整備するため、公募をしました」
と説明する。
ちなみに以前の「千駄ヶ谷駅公衆便所」がこちら。現在と場所は同じだが、見た目が大きく異なっている。

建物の大きな特徴の一つである「浮いた外壁」は、デザイナーの提案。足元が見えることで中に人がいるかが分かり、安心して利用できるという。
担当者に、このようなデザインにした理由を聞くと、
「デザイナー提案で、千駄ヶ谷の街にとってシンボルになり得るアイコニックな建築としました。浮いたコンクリートのアートピースのようになることで、千駄ヶ谷エリアが活気づき、それが渋谷区、東京都に波及するようなトイレとしています」
とのこと。このトイレが千駄ヶ谷の象徴となる日も、遠くないかもしれない。