アイマイミーは「わわのわさ」 青森出身の教師が津軽弁で始めた授業に反響「津軽弁って英語より分からん!」
日本でもっとも難解な方言の一つが、津軽弁ではないかと言われている。
なまってるな、イントネーションがちょっと......、というレベルではない。日本語を話す人同士の会話を聞いて、いったい何を話しているのか、一言も理解できない、という経験というのは、めったにできるものではないのではないだろうか。青森県で話されている方言、津軽弁というのは、それほど難解なのだ。
その津軽弁に関して、2020年8月19日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。
ツイートには、「うちの担任が津軽弁で英語の授業を始めやがった」というコメントが添えられているが、ボードいっぱいに英語の単語と、津軽弁が書かれているようだ。「I」は「わ」、「you」は「な」、「child」は「わらし」、と読める。付いていけるのはこのへんまでで、だんだん耳慣れない単語が並んでいる。
右下には「My firend give me a little money」(板書ママ)という例文とともに
「わのけやぐ わさ わんつか じぇんこ けだ」
と津軽弁が書かれている。英文がなければ、どういう意味かさっぱりだっただろう。
きむきょー(@kimukyo_kimura)さんが 投稿したこのツイートには、9万件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(8月28日昼現在)。
この授業はいったい何だろう? なぜこんな授業が行われたのだろう?
Jタウンネット編集部は27日、投稿者のきむきょーさんに取材した。
「いつもの授業より楽しかった」
「こんにちは! 僕は北海道の高校3年です」。Jタウンネット編集部の取材に、投稿者・きむきょーさんからはこんな返事が返ってきた。なんとも明るい、快活な、高校生らしい挨拶だった。
「まず僕たちは青森県民ではなく北海道民なので、津軽弁は一切知りません(笑)。担任が青森出身なんですよね。
この授業があった経緯を説明すると、先週英語のテストが終わった後に時間が余ったので、青森出身の体育教師の担任が津軽弁で英語の授業を始めたんですよ」
この学校は北海道の高校で、生徒は津軽弁を知らないのだという。
担任の教師が青森出身で、テスト後の余った時間に、津軽弁による英語の授業を行ったらしい。
「僕の学校の夏休みは、8月1日から17日でした。いつもよりかなり短いです」と、きむきょーさん。新型コロナウイルスの影響で、夏休みが短かったようだ。
この授業が行われたのは、休みが明けたばかりの週のこと。短い休みを終えて、登校した生徒たちの様子を見て、ちょっと元気を出してもらいたいと思ったのだろうか。担任の先生が仕掛けたジョークが、思い切り炸裂したのだろう。
ツイッターで大変な反響があったが、最も印象に残ったのは何だったか聞くと、
「このツイートがかなりバズって、担任にバレて昼休みに呼ばれたことが、一番印象に残ってます(笑)。全然怒られなかったですけどね(笑)」
とのこと。
同級生も、この津軽弁での授業をかなり楽しく受けていたという。「僕もいつもの授業より楽しく授業を受けることができました」と、きむきょーさんは答えてくれた。
ツイッターには、こんな声が寄せられている。
「津軽弁って英語より分からん!」
「これ、なかなか高度ですよね。真の津軽衆のみが理解できる面白さ」
「サイコー! うちの田舎は、『わらし』とかいて、発音は、『わらす』だす」
「弘前大学に入学して、ガイダンスで目が飛び出そうになったな。ガイダンスなのにわからん!って......」
津軽衆、青森県民だけでなく、全国から、熱い反響があったのだ。津軽弁による英語の授業を受けてみたい人、多そうだ!