コンビニ飯を100均食器に盛り付けたら... まさかの完成度に「もはや高級旅館の朝食です」
突然だが、こちらの写真をご覧いただきたい。
これは、YouTubeチャンネル「聞いて覚えるカメラ塾」で、一眼レフカメラでの写真の撮り方を解説しているしおり(@_si_yo_ri_)さんが、2020年8月10日、自身のツイッターに投稿したものだ。
木製のテーブルに並ぶのは、白ごはんにネギの味噌汁、漬物、焼き魚、卵焼き、豆腐、きんぴら、卯の花、ひじき煮と盛り沢山。
しおりさんが、妻の朝食として用意したというこのメニューは、11日17時現在約2万2000件のリツイートと、11万件近くのいいねを集めるなど大きな反響を呼んでいる。
確かに、朝ご飯としては非常に豪勢だが、なぜこんなにも話題になっているのか。
その答えは、同時にアップされたもう1枚の写真にある。
こちらの写真に映っているのは、お惣菜が入っていたパッケージ。
全てセブン-イレブンの製品だ。これに、3パック100円の豆腐と妻の実家の梅干しを追加して、あの「理想の朝食」とでも呼びたくなるようなメニューが出来上がっているという。
なるほど、コンビニ飯でも立派な器に盛り付ければ、こんなに上品に見えるのか。
そう思った人もいるかもしれない。そう、しおりさんは、今回、食器にもこだわっている。
お惣菜を乗せる器から、お茶を入れるコップ、箸に至るまで全て同じ店で購入したそうだ。
その店とは、100円ショップのダイソーだ。
きっかけは「手抜き」論争
Jタウンネット編集部は11日、しおりさんにコンビニ惣菜をプチプラ食器に盛り付けて撮影した理由を聞いた。
「実は先日からポテサラや冷凍餃子が手抜きという記事を目にしてモヤモヤしていたんです」
としおりさん。近頃ツイッターで大きく注目を集めていた2つのツイートが、今回の撮影のきっかけとなったようだ。
「ポテサラ」は、7月上旬に話題になった、惣菜コーナーでポテトサラダを手にしている子供連れの女性に対し「ポテトサラダくらい作ったらどうだ」と声をかけた高齢男性についてのつぶやき。「冷凍餃子」は、妻が食卓に並べた冷凍食品の餃子を「手抜きだよ」と子供に伝えた夫についての8月初旬の投稿だ。
これらのツイートを発端に、出来合いの惣菜や冷凍食品を「手抜きだ」と判断することについて、多くの批判が集まっていた。
食卓に、出来合いのメニューが並ぶことに関して、しおりさんは次のように述べる。
「僕は妻と過ごす時間を大切にしてるので、食事を作る時間を短縮出来るなら惣菜でも全く問題ない派でして。
惣菜の中が悪いのか?という主婦の気持ちが世の男性に届けば良いなと思って撮影しました」
また、ダイソーの食器を使った理由については、「コロナで自宅でストレスを感じてる主婦の方に気兼ねなく揃えれるもの」として選んだと説明。
確かに百均のお皿なら、いろんな種類の食器を集めても大した額にはならないので気軽に楽しめるだろう。
色とりどりの食器に、たくさんの種類のおかず。これがテーブルに並んでいるだけで、幸せな気持ちで食事の時間を過ごせそうだ。
写真を見て、こんなに立派ならお惣菜も悪くない、と思った人もいるのではないだろうか。
ちなみに、ツイートによるとセブンの惣菜にかかった費用は総額1127円。ちょっと高いな...と思うかもしれないが、やはり量がかなりあることもあり、朝食では3分の1しか食べきることができなかったそう。つまり、量としては3食分ほどあるというわけだ。
ほとんどが袋に入ったお惣菜なので、一度に食べる分だけ盛り付けて、あとは冷蔵庫に戻しておけば、場所もあまり取らないだろう。
しおりさんのツイートには、
「セブンイレブン惣菜×ダイソー食器とは思えない映えぶり」
「これを手抜きと呼べる人はいないと思います!
もはや高級旅館の朝食ですね!」
「暑い日は火を使わないから良いですね 美味しそう」
「これはまさに手抜きと言われるメニューだけど全然ありだわね」
などの感想が寄せられている。
投稿が大きな反響を集めたことについて、しおりさんは
「実際にまさかここまで反響があるとは思っておらず、想定外の事で頭がストップしてます笑」
「様々な意見があるのは承知してますが、コロナのせいでストレスが溜まってる人が一人でも小さな幸せを感じてくれたら嬉しいです」
とした。
ダイソー×セブンでおしゃれな朝食を作るコツ
しおりさんによると、プチプラの食器と出来合いのお惣菜でおしゃれな朝食を作るコツは、器の選び方にある。
「普段使わないような柄のものをいっぱい揃えると、料理写真を撮る時にしっくりくることが多いです」
「お皿を選ぶポイントは、ちょっとクラシカルな昭和を感じさせる、おばあちゃん家にありそうなお皿を選ぶことをオススメします」(しおりさんの動画より抜粋)
無地の白い皿を使うと感じることがある物足りなさを、柄物の食器を使うことでなくすことができるという。
大きさや柄がバラバラの器をいくつも合わせて使うことによって、料理が「映える」ようになるそうだ。
そして盛り付けの際には、「直感で適当に皿を選ぶのがポイント」。
どのお皿に何を入れれば良いのか、品数が多いと悩んでしまいそうだが、「(皿の)大きさが違えばとりあえず形になります」としおりさんはツイートで説明している。
「皿と食材の雰囲気や色合いを考えると絶対迷って失敗します。兎にも角にも考えずに盛る。これ鉄則です」
なんだか今日は食卓が寂しい――。そんなふうに感じたら、百均の柄物のお皿と、コンビニのお惣菜を使ってみるのもいいかもしれない。