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踏み絵ならぬ「踏み芋」だ... 地元民は絶対に座れない?JR川越駅のコロナ対策が話題に

松葉 純一

松葉 純一

2020.08.03 20:00
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ソーシャルディスタンスの保持は、もう現代人の常識と言えるだろう。コンビニでもスーパーでも、一定間隔をあけて並ぶのが習慣となっている。電車やバスなどの公共交通機関を待つ行列でも同様だ。

とある駅のホームに設置された、ソーシャルディスタンスの保持を呼びかける掲示が話題になっている。2020年8月2日に投稿された、次のようなツイートがきっかけだ。

写真には、駅ホームの椅子に置かれた掲示が映っている。そこにはさつまいものイラストが描かれている。

「川越市民はさつまいもを踏んだりしません」

というキャッチコピーが記されており、さらに「ソーシャルディスタンスにご協力を!」と続いている。実に単純明快、シンプルで力強いポスター、と言うしかない。

ツイートには「JR川越駅のソーシャルディスタンスの促し方のクセが強い」というコメントも添えられている。この投稿はなんと14万件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(8月3日夕現在)。

ツイッターには、さまざまな声が寄せられている。

「ふ......踏み絵......?」
「踏み絵ならぬ踏み芋ってか......」
「市民か市民ではないか判断してそうですね」

なぜ、こんな掲示を?Jタウンネット編集部は、JR東日本大宮支社広報に詳しい話を聞いた。

「川越いもは川越市民のソウルフード」

とぅるー(@true3014)さんのツイートより
とぅるー(@true3014)さんのツイートより

投稿者のとぅるーさんがさつまいものソーシャルディスタンス掲示を発見したのは、8月2日だったという。JR東日本大宮支社広報に問い合わせると、その前の週の4連休(7月23~26日)辺りから設置しているそうだ。

大宮支社広報担当者は、こう答えた。

「川越駅の担当者に直接確かめたわけではないですが、駅の若手社員が相談して作ったものだと思います。この手の掲示物は、社内のスタッフがよく手作りで作っていますから......。

さつまいもをモチーフとして選んだのは、川越の名産だからじゃないでしょうか」

はたして、さつまいも=川越というほど有名なのか。

Jタウンネット編集部は、一応、川越市のホームページで確認してみた。そこには、「川越とサツマイモ」というページが設けられており、江戸時代から始まる栽培の歴史が紹介されている。1830年頃の天保時代の書物「諸国名物番付」には、代表的な産地として川越地方と記されていたという。

とぅるー(@true3014)さんのツイートより
とぅるー(@true3014)さんのツイートより

投稿者のとぅるーさんもこう話す。

「やはり川越と言えば芋だと思います。昔からそのイメージが強いです 。こういった偏見、誇張を交えたジョークが好みなので面白いと思いました。一方的な呼びかけよりも、人の意識に届きやすいんじゃないでしょうか」

ツイッターには、川越市民からこんな感想も届いている。

「サツマイモは踏めないでしょうW。川越には『九里(栗)より旨い十三里』って言葉もあるし」
「川越いもは川越市民のソウルフード」
「そうか、これを踏む奴は川越市民の皮を被った近隣市の市民というわけか」

ところで、とぅるーさんはこうも語っていた。

「地元ネタがバズっててなんだか嬉しい、というコメントがちらほら見受けられて、川越市民の地元愛を感じました。 なお私はお隣の鶴ヶ島市民なので、そんなに川越愛はありません」
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