「そろそろ帰省していい?」岩手の父に聞いたら... 返ってきた答えがあまりに重すぎた
第2波の襲来が懸念されている新型コロナウイルス。
その一方で、未だに感染者数ゼロの県もある。それは岩手県。なぜ岩手でコロナが出ないのか、その原因はいったい何なのか? 大いに注目を集めているようだが、未だ解明されないまま、今も感染者数ゼロが続いている(2020年7月1日夕現在)。
そんな中、「岩手に住む父に『そろそろ帰っていいかな』と軽く言ってみた」というツイートが投稿され、話題となっている。投稿したのは、東京に住むツイッターユーザーのけいし(@pandafun20)さんだ。
父親からは、「絶対に帰るな」「岩手1号はニュースだけではすまない」という返事があったという。
同じ岩手県民からはこんな声が寄せられている。
「私も実家が岩手なのですが、誰々さんちの子がどこの県や市でどんな仕事をしているかまで筒抜けな土地(田舎あるある)なので、県外ナンバーの車で帰ろうもんなら噂されそうな勢いです」
「知り合いが転勤で盛岡に住んでいるのですが、他県ナンバーの車だからなのか、アパートの前に停めていた愛車のフロントガラスに石を投げられて割られたそうです」
「先週 岩手の叔父が亡くなり、葬儀には来るな......と」
似たような意見は、他県民からも...。
「山形県民です 葬式に出席する為に東京から帰省した人から感染者出ました。田舎は大騒ぎで人物特定も速攻されました」
「その通りですよ。 青森の1人目だってかなり誹謗中傷くらってましたから、どんなことがあってもこの事態が終わるまでは動くべきではありません。 我慢しましょ」
「四国のある市の第1号は仕事の内定を辞退し家族で引っ越しました」
こういった投稿がどこまで本当かは定かではないとはいえ、感染者が多い地域から、感染者が少ない地域への移動は、くれぐれも慎重にした方が良さそうだ。それは間違いないだろう。
Jタウンネット編集部は、6月30日、投稿者・けいしさんに詳しい話を聞いた。
「緊張感を持つことは大切だ」
ツイートに寄せられた反応の中で、もっとも印象に残ったことは何か?
「たくさんの方々が全国の苦労している様子を共有いただいたことです。私が住んでいる東京都内では、最近はコロナに対する緊張感よりも生活を取り戻そうとする熱量を強く感じます。
しかし全国に目を向けると、高い緊張感を保っている地域もあると知り、今一度自分の生活を考えようと思いました」
かなり厳しい意見も多かったようだが、どう感じたのだろう。
「自身や家族を守るために緊張感を持つことは大切だと思います。一方で、投石や張り紙をされた、引越しを余儀無くされた等の過激とも受けとめられる行為もあると知って驚きました。
生活が苦しかったり、ストレスが溜まっていたりするなど、各人に理由はあるのだと思いますが、周囲への思いやりは失わないで、地域で支え合いながらこの状況を乗り越えていきたいです」
岩手県だけが感染者ゼロということを、どう思うか?
「地理的に感染が広がりにくい土地柄であることに加えて、今回の帰省を打診した際の父の発言にもあるように、一人一人が緊張感を持って生活しているおかげもあるのだと思います。
『一人も感染者が出てない唯一の県』という肩書きが、過度に岩手県の方々やその関係者にプレッシャーを与えなければ良いなと思います」
ちなみに、今年の夏休み、岩手に帰るつもりは? という質問には、「年末までに帰省できたら良いかなと長い目で見ています」と答えた。
まだまだ長期戦の構えのようだった。