蛇口をひねるとキンミヤ焼酎が出てくる、夢のような居酒屋があった。しかも30分399円で飲み放題
焼酎好きのみなさんに朗報だ。
東京・西荻窪に、蛇口から焼酎が出る夢のような居酒屋があるという。
その店の名は「キンミヤ蛇口と大衆酒場とらや」。カウンター席に付けられた蛇口のつまみをひねると、キンミヤ焼酎が出てくるらしい。しかも、30分399円(税込み、以下同)で飲み放題だというのだ。
蛇口から焼酎が出てくるとは...。しかも好きなだけ飲めるだと...。詳細が気になった焼酎好きの筆者は、西荻窪へ足を運んでみることにした。
蛇口をひねると至福の時間がやってきた
JR西荻窪駅・南口を出て2分ほど歩くと「キンミヤ蛇口と大衆酒場とらや」があった。2020年6月にオープンした西荻窪店は、高田馬場店の姉妹店で2号店にあたる。
「お目当ての「蛇口」は2階にあるようだ。
筆者が訪ねた日の天気は大雨だったが、カウンター席はほぼ全て埋まっていた。見たところ、20代から30代ほどの若い世代が多いようで、友人連れやカップル達で盛り上がっていた。
カウンターは9席(人分)用意され、全て立ち席。それぞれに蛇口が設置されている。
女性店員を呼ぶと「蛇口ですか?」と聞いてきた。どうやらお店の定番(?)らしい。
「蛇口で!」と言うとどんな割り方にしますか、と訪ねてきた。全て200円(飲み放題とは別料金)で水や炭酸、お湯、緑茶などが選べるという。
ひとまず筆者は、炭酸を割り物にすることにした。ちなみにお酒はキンミヤ以外にも用意しているようで、別途注文可能だ。
程なくして、割り物(炭酸)と氷、グラスがやってきた。
飲み放題を注文すると、店員が蛇口につまみをセットしてくれた。これで自分の好きなタイミングで、好きな分量を注ぐことができる。
まずは注いだキンミヤの炭酸割りを一口。筆者の独断と偏見だが、キンミヤはほのかな甘味と口当たりの良さが、癖の強い焼酎と違う点だと思っている。
一言でいってしまうと、水のようで飲みやすい焼酎だ。グイグイ飲んでしまった。
ちょっとお酒が薄かったかな...、と思ったら蛇口をひねればいい。濃さも調整できるのが、最高である。
お通しのミニイクラ丼で焼酎一杯を飲み干したところで、別のおつまみが欲しくなった。ここで筆者は、カニミソ(499円)を追加。
「うん。おいしい。カニミソ、キンミヤ、カニミソ、キンミヤ...。グビグビ飲めるぞ...」(筆者の心の声)
おつまみを頼んだら、後は焼酎と一緒に飲むだけだ。手元の焼酎が減ってきたら、蛇口をひねる。この繰り返しである。
蛇口をひねりながら写真を撮ろうと思ったら、ドバドバと焼酎が出てきてしまった。ほぼロックだったが焼酎好きの筆者には、たまらなかった...。出しすぎ、飲みすぎに注意である。
ほぼロックの焼酎には、油分が多いおつまみが必要だ(筆者の主観)。2品目に「ネギトロと梅水晶」(499円)を追加してみた。
まったりとした脂身のあるネギトロと薄味だがしっかりと酸味が効いた梅水晶が、焼酎に合う...。喉が脂で潤った後、焼酎で一気に流し込んだ。
気分が良くなってきたところで店員から「延長しますか」との声掛けがあった。どうやら飲み放題30分間の制限時間が近づいてきたようだ。もう少し飲んでいたかったので、延長した。
その後も数杯、蛇口から焼酎をひねり、炭酸で割り続けた。気づいたら、隣席にも20代と見られるサラリーマンが2人きていた。
週末のカウンターは満席に。飲み放題の時間は店側が管理してくれるそうで、後ろの席から「延長!」と男性客の声が聞こえた。
30分の制限時間が近づくと、店員が延長の有無を訪ねてくれるシステムは客としても安心できるし、店側が酔いすぎないように管理しているようにも見えた。
おつまみ2品(カニ味噌と梅水晶)とお通し(ミニいくら丼)、飲み放題30分×2(798円)に割り材(200円)で、総額は1996円だった。筆者はかなり濃いめの焼酎ハイボールを4~5杯飲んだので、この値段は破格だろう。
ちなみに蛇口が付いているのはカウンター席のみだ。店の地下1階にはテーブル席や、座敷、ボックスタイプの席が計9つ用意されている。
焼酎好きなら、あるいは目新しいものが好きな人、西荻窪に蛇口が待っているぞ。