選択肢はトド、アシカ、カワウソ、飼育員... 桂浜水族館の「エサやり企画」が何かおかしいと話題に
飼育員は「カワウソの次に人気」
Jタウンネットは2020年6月8日、餌やり対象者の一人だったという飼育員(以下、担当者)に話を聞いた。
そもそも、このオンライン餌やりという企画は、6日にウェブ上で開催された「親子でオンライン体験フェス」の一環として行われたもの。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、なかなか外出できない子どもたちに向けて開催したイベントだという。
オンライン餌やりは水族館をより身近に感じてもらうため、また新型コロナウイルスの影響により水族館の収益が「ほぼ0」であることから、支援の意味も兼ねて実施した。
餌の購入は5日から、イベントが終わった現在でも可能。集まった資金は動物たちの餌や水族館の運営に使われるという。
しかしなぜ飼育員まで餌やりの対象になってしまったのだろうか。その理由を担当者に聞いてみると、
「桂浜水族館のツイッターでは飼育員にスポットを当てるような投稿が多いです。人気が集まって、ファンクラブができるスタッフもいます。うちならではの、飼育員を選択対象に入れたらおもしろいのではと考えました」
オンライン餌やりの様子はイベントのYouTubeチャンネル「親子でオンライン体験フェス」で公開されている。魚を食べる動物たちのほか、フライドポテトを食べる飼育員の様子も映っており、なんだかほほえましい。
4つの選択肢のうち飼育員はカワウソに次いで2番目の人気。その差も僅かだったという。
また、オンライン餌やりはリアルタイムで1000人以上が閲覧し100人以上が投げ銭(餌の購入)に参加。餌代で集まった金額は16万円以上にのぼる。ちなみに、なぜ飼育員の餌代が一番高かったのかというと、
「レア感を出したかったんじゃないでしょうか...。もしかしたら心のどこかで『投げ銭くるな』と思っていたのかもしれません」
と担当者。時期は未定だが、また実施したいと考えているようだ。
今回ツイッターで話題になったことについて、担当者は、
「飼育員は水族館や動物園に必ずいる生き物です。あまりお客さんの目に触れることはないですが、桂浜水族館ではあえてスポットをあてて、飼育員がどんな気持ちでお仕事をしているのか、動物とどうやってコミュニケーションをとっているのかなど、なかなか見られない一面を提供しています。こういう仕事があるということや、解説など博物館としての役割も果たしていけたらと思います」
としている。