本当に営業中?な見た目だけど...「鬼滅全巻そろってます」 まさかのギャップで話題「多摩書房」に行ってみた
鬼滅の刃に「すごい反響」
Jタウンネットは28日、多摩書房を訪れ、店主の萩原正雄さん(71)を取材した。
千代田区のオフィスから電車で約1時間半。青梅街道沿いに建つ多摩書房は写真で見るよりも古さを感じさせず、山々の景色にうまく馴染んでいるように思われた。
店頭には、やはり「鬼滅の刃 全巻あります」の貼り紙が2枚。店内はラジオが流れ、木造の建物も相まって昭和の雰囲気を感じさせる。しかし、レジ下の棚にはピカピカの新刊「鬼滅の刃」がずらりと並び、けしてレトロなだけの本屋ではないことが分かる。
店主の萩原さんによれば、最近の多摩書房ではコミックは置いていなかった。「子供はコンビニとかで買うから、置いても売れないと思った」という理由からだ。
しかし1か月ほど前から「鬼滅の刃」を求めてお客さんがやたらと来るように。
「なんなんだと思っていたら今爆発的に売れている漫画で...。お客さんは『どこの書店にもないです』と言ってたね。集英社に毎日電話をして全巻納品しました」
漫画は全巻3冊ずつなど少しずつしか納品できなかったが、ある程度溜まってきたところで貼り紙を出した。貼り紙はネットで話題となり、埼玉から訪れる客もいたという。
「自粛中の子供用に全巻買ってく人が多かった。すごい反響で、珍しくコミックでいい商売ができたと思う」
萩原さんは「鬼滅の刃」の影響をこのように話す。漫画は1か月で約40セット売れたという。