「主人バースデーのため本日休業」 正直すぎるレストランの貼り紙に反響「ほっこりした」「素敵なご夫婦」
お店の前に貼り紙がされていたら、つい、何かあったのかと気になって見てしまうのは筆者だけだろうか。たいていの場合は、シンプルに休業や閉店を伝えているだけなのだが...。
しかし、なかには読むだけでほっこりした気持ちになる貼り紙もある。
ツイッターで話題になっている、こちらの掲示もその1つだろう。
これは2020年5月14日、東京都豊島区にある「発酵キッチン tokotoko」の店頭に貼り出されていたもの。そこには
「誠に勝手ながら
主人が45歳のバースデーを
迎えたため本日は休業します」
と、なんとも心あたたまる休業理由が手書きされている。
また、その下には
「結婚16年目、初めて一緒に過ごすため、少し戸惑っています...」
と、ときめいてしまう一文も。素敵な夫婦愛を感じる。
Jタウンネットは、この貼り紙について「発酵キッチン tokotoko」オーナーの坂口志信さんに話を聞いた。
「妻と家でまったり過ごしました」
坂口さんは「発酵キッチン tokotoko」と、その他に都内で1軒の居酒屋を運営している。
新型コロナウイルスの影響を受け、居酒屋は休業、「発酵キッチン tokotoko」もテイクアウトのみの営業となっているといい、そのため、今回のバースデー休業に至ったそうだ。
21日、Jタウンネットの取材に応じた坂口さんは、
「いつもは誕生日でも日付が変わるまで仕事していて、店でお客さんに祝って頂いたりしてました」
と話す。
結婚してから16年、そして付き合っていた頃から「妻と2人で過ごしたことは今まで1度もないと思います」と振り返る。
誕生日は奥さんとどのように過ごしたのか聞くと
「こんなときなので、妻と2人で家でまったり過ごしました。でもこんなときじゃなかったらいつも通り店で働いていたと思うので......」
とのことだった。
今回のバースデー休業の貼り紙は、あるツイッターユーザーが14日に紹介したことで話題に。その投稿には、25万件を超える「いいね」が寄せられ、
「微笑ましくてほっこりした」
「素敵なご夫婦ですね」
「こういう休業大賛成」
「『幸せにお過ごしください』って言いたくなりますね」
といった温かいリプライが相次いでいる。
坂口さんは、ツイッターで話題になっていることを元従業員からの連絡を受けて知ったとのこと。
「優しいコメントが多く、ツイッター越しに皆さんにおめでとうと言って頂けたような気持ちになりました」(坂口さん)
「発酵キッチン tokotoko」では、テイクアウト営業をしながら、近隣店舗と持ち回りで、19日から24日にはひとり親支援として無償でお弁当の提供も行っているという。「発酵キッチン tokotoko」ではすでに21日に行い、24日も予定しているとのことだった。
こんなときだからこそできることがあるのかもしれない。