なぜここに?高円寺の街を徘徊する謎の看板 設置主に事情を聞くと、驚きの真相が...
突然だが、こちらの写真を見てほしい。

コカ・コーラの広告が入った喫茶店の看板だが、一部壊れている。それを除けば特に不思議な箇所はなさそうだが...みなさんはここに隠された「違和感」の正体に気づくだろうか。
まず1点目が「周囲に喫茶店がない」。喫茶店の名前が入っているものの、それらしきものは辺りに見当たらず、看板だけがポツンと立っている。
そしてもう1つ、喫茶店紹介の下にあるコカ・コーラの広告には、「秋葉原の街でハッピーをあげよう」と書かれている。看板の主と思われる「喫茶店 エリエート」も現存する秋葉原の店だ。

しかし背後の電柱を見ると、ここは「高円寺南」。
高円寺の路地裏に、なぜか秋葉原の看板が現れた――信じがたいがそんな不思議な現象が起きている。
Jタウンネットが、この写真をツイッターに投稿したエミユウスケ(@lf_emi)さんに話を聞いたところ、看板があったのはJR高円寺南口からほど近い場所。秋葉原の喫茶店からの距離は車で30分ほど、決して近くはない距離だ。
いったいなぜ秋葉原の看板が高円寺にあるのか。Jタウンネットは13日、エリエートに詳しい話を聞いた。
「あっちこっち移動しているみたいです」
高円寺の路地裏にある謎の喫茶店の看板
— エミユウスケ@日常時々ボードゲーム (@lf_emi) May 12, 2020
あたりを見回しても喫茶店らしき建物は見当たらない
店名を検索してみるとなんと、秋葉原の店だった←いまここ pic.twitter.com/MAO7di2lua
エリエートの経営者によれば、高円寺で発見された看板は間違いなくお店のもの。7、8年ほど前にコカ・コーラに作ってもらい、数年前までは店頭に置いていた。
「看板が移動していたことを昨日(12日)知りました。ここ最近は別の場所に保管していたため、なくなっていたことに気が付きませんでした」
経営者はツイッターを見た一般人からの連絡を受け、初めて看板がなくなっていることに気づいたという。

つまり看板の移動に店は関与しておらず、保管場所から何者かに持ち去された可能性が高い。
いったい何のために...。「店の写真もあるし他所では使えない。運ぶのも大変なはず」と経営者も首をかしげる。移動時期も分からず、謎は深まるばかりだ。
ツイッターでは今年の1月にも、他の発見者が看板の写真を投稿している。場所は同じく高円寺ではあるのだが、不思議なことにエミユウスケさんが見つけた場所とは異なる。看板は秋葉原から移動しただけでなく、高円寺内をうろついている(?)ようなのだ。
「(一般人の電話によれば)あっちこっち移動しているみたいですね。看板に足が生えて、うちの店を宣伝しているのかな...」
看板の行方を冗談交じりに話す経営者。一般人からの問い合わせ後、すぐに警察に相談したが看板に対する苦情や届け出はないという。今のところ被害届を出すつもりはなく、
「苦情などがあれば回収しに行きます。ご迷惑をおかけしてすみません」
としている。