先輩「私の妹になって」後輩「はい...」 沖縄の学校文化「姉妹制度」に妄想が止まらない
仕事や学校生活において、避けては通れない「先輩・後輩」との人間関係。気が合う人に巡り合えればいいのだが、なかなか反りが合わず苦労する場合もある。必要以上に関わりたくない...という人もいるだろう。
ところで、沖縄の学校では「姉妹制度」と呼ばれる特殊な風習があるのを、皆さんはご存知だろうか。
ツイッターユーザーのえすえす(@wodsum)さんは2020年5月12日、沖縄の学校で行われている「姉妹制度」を漫画にして投稿した。
漫画によれば、姉妹制度は「姉」となる上級生が「妹」にしたい下級生を得案で申し込み、OKが出れば文通したりブリクラを撮ったりして仲良くするというもの。
妹分がいることは「イケてる女子」の象徴のようなもので、彼氏がいることよりも妹の存在がステータスになっているのだという。
「まるで恋だった」
漫画では「姉妹制度なんてくだらない!」と言っていた女子が、先輩に申し込まれ妹分になる様を描いている。手紙で呼び出され、「よかったら文通してくれない?」とお願いされる様子は、どこか甘酸っぱいものがある。
えすえすさんの投稿は14日夕方時点で2万件以上リツイートされ、大きな反響を呼んでいる。
禁止する学校も...
Jタウンネットは14日、えすえすさんに詳しい話を聞いた。
漫画家としても活動するえすえすさんは沖縄出身で現在も住んでいる。えすえすさん自身に経験はないが、姉妹制度は主に中学時代(15年ほど前)に見られたという。
姉妹制度は漫画にもあるように、基本的には姉の方から手紙や呼び出しなどで申し込む。姉妹が成立した後は文通や休日に遊びに行くなど、友人とそう変わらない関係だ。
姉妹制度はすべての人がやっているわけではなく、クラスでも目立つタイプの「イケてる女子」が多いという。彼女たちが好みの女子を妹にするわけだが、どんなタイプが人気なのだろうか。えすえすさんに聞いてみると、
「人気の特徴はわかりませんが、吹奏楽部のおしゃれでリーダー格の子たちはみんな姉分がいましたね。私の学校は吹奏楽部では姉妹分が禁止されていましたが、影でこっそり文通のやりとりをして楽しんでいたみたいです」
妹分も似たようなタイプが多いようだ。
ちなみにえすえすさんの部活で姉妹制度が禁止されていた理由を聞くと、「ヤンキーの文化なので人間関係の揉め事が多かったみたいです」とのこと。卒業後の関係については、
「私にはいなかったので、分かりません。漫画を読んでくださった方から(おそらく解消はされた上で)いまだに交流が続いているとは聞いたことがあります」
としている。
「裏姉妹」も存在
えすえすさんの投稿には、沖縄出身と思われるユーザーからこんなリプライ(返信)が寄せられている。
「2000年代生まれの私の那覇市の母校にはなかったですが、同世代の公立中にはあったみたいで羨ましいと思いながら話聞いてました」
「県民です。確かにありました!先輩とレター(お手紙交換)する制度(笑)入学直後はよく廊下で先輩たちが新一年生をチェックしてました」
「これ当時は普通だったし、姉妹分だけじゃなくて裏姉妹分、双子分とかめっちゃ種類あって、友達とプリ撮る時にはその友達の名前じゃなくて?分の子の名前をたくさん書いてるのがステータスだったな」
なんと姉妹だけでなく、同級生との「双子分」、浮気のように別の人と姉妹になる「裏姉妹分」まで存在するらしい。えすえすさんよれば後輩が男子の「姉弟分」もあるのだとか...。しかしその一方で、男同士の「兄弟分」は全く聞いたことがないという。
また、姉妹制度は沖縄本島に限った話ではないようで、
「大阪では『エス』と言ってました。sisterの隠語です」
「台湾の現地学校で中高過ごしていたのですが、姉妹制度がありました!」
「山口だけどあったな?懐かしい」
「うちの秋田のおばあちゃんも高校時代に姉妹制度があったと言っていました!!」
といったコメントも。案外、他県でも行われている文化なのかもしれない。
あなたの学校にあった「姉妹制度」教えてください!
学校で行われていた(あるいは行われている)「姉妹」「双子」「裏姉妹」などの風習を、読者投稿フォーム、公式ツイッターのダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から募集します。当時住んでいた都道府県、いつ頃の話か、具体的なエピソード(どんな関係性で何をしていたかなど、500文字程度~)、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。