金沢~名古屋を「桜の道」で結びたい ある男が抱いた壮大な夢の物語
2020.05.05 08:00
[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2020年4月21日放送の「新金沢小景」のコーナーでは、ある男が抱いた壮大な夢の物語を紹介していました。
金沢の名勝・兼六園には、人の名前がつけられた桜があります。その名も「佐藤桜」。旧国鉄バスの車掌だった故・佐藤良二さんから名付けられた桜です。
5万本の「桜の道」を作りたい
1929年、岐阜県に生まれた佐藤さん。1953年に国鉄に入社。金沢~名古屋間のバスの運転手をしていました。
そんな佐藤さんが抱いていた夢は、金沢から名古屋を結ぶ沿線を桜でいっぱいにしたい、約260キロメートルの道のりを5万本の桜でつなぎたいというもの。本人は、
「この地球の上に天の川のような美しい花の星座を作りたい。花を見るこころがひとつになってみなが仲良く暮らせるように」
などと話していたそうです。
しかしこの希望は、12年間で約2000本の桜を植えたところで、終わってしまいます。
佐藤さんが難病のため、1977年、47歳で生涯を閉じたからです。
しかし、彼が植えた桜は、今でもたくさんの花を咲かせ、みなに愛でられています。
(ライター:りえ160)