養蜂家が気づいた「ランチパック」イラストのミス この花は「蜂蜜出ない」...プロの指摘に称賛
2020.04.30 17:00
山崎製パンの「ランチパック はちみつ&マーガリン」のパッケージに、プロにしか分からない(?)思わぬミスがあった。
間違いに気づいたのは、千葉県で養蜂業を営むツイッターユーザー「ゲーム好きの養蜂家」(@kuro_kamo)さん。2020年4月19日、ツイッターに次のような報告をした。
同じく養蜂家である投稿者の弟がランチパックを食べていたところ、パッケージにデザインされているアカシアの花が間違っていることに気が付いたという。
「画像のアカシアは蜂蜜出ないやつやで!」
そこで、山崎製パンにその旨を連絡したところ、弟の指摘が事実だったと判明。後日、山崎製パンからお礼の手紙と品物が届いたというのだ。
こうしたエピソードにツイッターでは、「イラストでわかっちゃうんですね凄い」とミスに気づいたことに驚く声のほか、
「ちゃんとお客様の声を聞いて対応できるって素晴らしいな...」
「ヤマザキの対応にワシの中の株が上がった」
「全員有能」
と山崎製パンの対応を称賛するコメントも寄せられた。
なぜ気づいた?投稿者に聞くと...
Jタウンネットが21日、投稿者の「ゲーム好きの養蜂家」さんに話を聞いたところ、今回の間違いを電話で山崎製パンに指摘したのが17日。翌18日には返答があり、19日にはお礼の品が届いたとのこと。
随分と早急な対応だったようだ。
今回、パッケージの「アカシアの花」のどこが間違いだったのかについては、次のように解説した。
「イラストの花部分が黄色い房になっていたため、ミモザアカシアであると判断しました。ミモザアカシアは冬(1月頃)に花を咲かせ流蜜はほぼない花です。 蜂蜜が採れる花はニセアカシア(ハリエンジュ)と言い主に東北地方に群生している白い花を咲かせる品種です。(関東地方等にも一部群生しております)」
なぜ、このような間違いが起きてしまったのだろうか。
Jタウンネットが山崎製パンの広報担当者を取材したところ、23日に回答があった。
「専門知識がなく...」
まず、今回のツイート内容が事実なのかを確認すると
「この商品は、アカシアはちみつを使用していることが特徴ですので、パッケージデザインにアカシアの花のイラストを入れましたが、社内にアカシアに関する専門知識がなく、ニセアカシアにすべきところをミモザアカシアのイラストを使用していました」
とのこと。
また、
「お客様から弊社お客様相談室にお電話を頂戴し、『ランチパック(はちみつ&マーガリン)』の包装紙にプリントしたミモザアカシアからはハチミツが採れないことを教えていただきましたので、感謝のしるしとしてグループ会社のお菓子詰合せ製品をお送りさせていただきました。
これまでになかったような事例ですが、社内では気づくことができなかった専門知識についてお客様からご連絡いただきましたので、御礼の品を送らせていただきました」
とした。
今後のパッケージについては
「ニセアカシアの白い花に変更した包装紙ができ次第、順次変更する予定です」
とのことだった。