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他人とは「パンダ一頭分」の距離開けて WWFが考案した新型コロナ対策が斜め上すぎた

横田 絢

横田 絢

2020.03.31 20:00
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新型コロナウイルス感染防止のため、他人と物理的に距離を開ける「ソーシャル・ディスタンシング」(社会的距離確保)を訴える声が日本でも広がっている。テレビのニュース番組やワイドショーなどでは、出演者間の距離が広くとられる措置もとられはじめた。

しかし、他人と距離を取ると言っても、どれくらい離れればいいのだろう。あまりピンとこない人のために、環境保全団体WWFが考案した距離の取り方の目安をご紹介しよう。

想像してごらん...(WWFジャパン提供)
想像してごらん...(WWFジャパン提供)

こちらは、WWFジャパンの公式のツイッターアカウント(@WWFJapan)が、2020年3月30日に投稿した画像。2人の人間と、一頭のパンダの絵が描かれている。

そして、添えられているフレーズが意味するのは......

「想像してごらん、あなたと他の人の間に1頭のジャイアントパンダがいるのを」(編集部訳)

人との間にジャイアントパンダが1匹いるところを想像すれば、その人との間に2メートル程度の距離をあけられる、というアドバイスだ。

ジャイアントパンダの他にも、オサガメ、若いオスのホッキョクグマ、2羽のキングペンギン(オウサマペンギン)のバージョンも同時に投稿されている。

人との距離を開けるときにパンダやペンギンたちをイメージするというのは、「感染するかも」という不安な気持ちを癒してくれそうだ。これからしばらくは常に想像上の動物たちと一緒に出かける、というのもいいかもしれない。

しかし、いずれの動物も決して身近な動物ではない。オサガメ以外は動物園や水族館で見る機会もあるかもしれないが、それがどれくらいの大きさになのか、具体的にイメージできる人は多くはないのではないだろうか。

その上「若いオスのホッキョクグマ」と言われても......。自分が会ったホッキョクグマが若いのか年寄りなのか、認識できる人はあまりいないだろう。

画像を見たツイッターユーザーからは、

「わからんわ!だけど最高!」
「これは具体的かつわかりにくいww」
「分かりにくいけど、めっちゃおもしろいし受け入れに抵抗がない」

などの反応が寄せられている。一方でこんな声もあった。

「わかりやすくてよかったです!今までモルモット6匹分で計算していて、しかもあいつら伸び縮みするのでわかりづらかったのです。助かりました」
「これまでクロマグロ一匹ぶんと考えていたので、やはりどこにでもいる身近な動物を挙げて例えてもらえてとても助かります」
「今までサイしか基準がなかったのですが、分かりやすくなりました。ありがとうございます」

ソーシャル・ディスタンシングの独自の目安を持っている人も少なからずいるようだ。

日本で大反響

キングペンギンバージョン
キングペンギンバージョン

ソーシャル・ディスタンシングの啓発を、なぜこのような形で行ったのか。Jタウンネット編集部は31日、WWFジャパンを取材した。

ツイッターを担当するコミュニケーションズ&マーケティング室のメディアグループ長、山本亜沙美さんによると、これらの画像は英国のWWFが制作し、3月27日にツイッター(@wwf_uk)に投稿したもの。

画像がWWF内のネットワークで共有されたため、日本のアカウントでも投稿したという。現在は英国、日本、スコットランドのアカウントで発信されているそうだ。

「新型コロナウイルスの関係で暗いニュースが続いている中なので、ネガティブなことを少しでもポジティブに捉えられるものっていうのを発信したんじゃないかなと思っています。
日本でもそういう意図でツイッターで発信させていただきました」

と山本さん。特に日本のツイッターで人気だそうで、編集部で確認したところWWF UKのアカウントでは180リツイート、WWF Scotlandのアカウント(@WWFScotland)では6リツイート程度なのにも関わらず、日本では1万1000件以上のリツイート、1万6000件以上のいいねという文字通り桁違いの反響だった。(31日夕現在)

動物がいるところを想像する、という発想がよほど日本人と相性が良かったのだろうか...。

ちなみに、なぜこの4種が選ばれたのかは「全然わかんないんですよ」。

「単純に2メートルくらいの大きさの動物から選んだんだと思います。実際にはわからない、というところまでネタなのかもしれないですね」(山本さん)

今回の画像が日本で特に話題になったことについて感想を尋ねると、

「新型コロナウイルスの影響で、日本でもソーシャル・ディスタンシングという言葉もやっと使われるようになりました。人と一定の距離をとって、というものです。
WWFジャパンは環境保護団体で、野生生物の保護も行なっています。距離感といった意味では、人間と野生生物の距離を改めて考えていただきたいな、と思います」

とのことだった。

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