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宮城のホヤキャンディーは本当にヤバいのか ホヤ好きとホヤ嫌いに食べさせてみた

笹木 萌

笹木 萌

2020.03.22 11:00
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赤くデコボコしたちょっとグロテスクな「ホヤ」。主に宮城県で生産され、「海のパイナップル」とも呼ばれている。

「ほや」がキャンディーに(写真はすべて編集部撮影)
「ほや」がキャンディーに(写真はすべて編集部撮影)

「食べたことがない」という人も多いのではないだろうか。その独特の味は地元民でも好みが分かれるという。

そんなホヤを飴にしてしまったチャレンジ商品「ほやをキャンディーにしました」が話題になっている。

販売するのは、東日本大震災で被災した企業をサポートする一般社団法人・カイタク(宮城県石巻市)。ツイッターには、

「飴って事は甘い?甘いホヤ?」
「ホヤを食べた事がないから、何味なのか検討もつきません」
「絶対ヤバい味やろうな~」

といった声が寄せられている。

筆者もホヤを食べたことがない者の1人。そもそも海産物系のキャンディーが初なので、どんな味がするのかすごく気になる。

さっそく購入し、試食してみることにした。

ホヤ嫌い「すげっ...」

「ほやをキャンディーにしました」はみやぎ水産の日アンテナショップ(仙台市)や同店の通販などで購入することができる。

届いたパッケージを開くと、目に飛び込んできたのはホヤの豆知識。ホヤは貝ではないこと、水揚げしたてのホヤはほとんどにおいがないことなどが記載され、初めてホヤを食べる人でも安心できる内容になっている。

ホヤ博士になれる
ホヤ博士になれる

記載されている豆知識によれば、ホヤは刺身で食べるのが主流。そのほかにも天ぷらやから揚げ、蒸しホヤなど様々が調理法で楽しむことができる。

そして気になるのが「味」。

「ほやは口に含むと海の香り、甘み、苦みなど複雑な味が広がります。5つの味覚『甘味、塩味、酸味、苦味、うま味』のすべてを兼ねそろえるといわれる稀有な存在です」

――ますます謎が深まるばかりだ。

ホヤのキャンディーを試食
ホヤのキャンディーを試食

さっそくホヤのキャンディーを食べてみよう。封を開けると、魚の乾物のような香りがする。キャンディー感は全くない。

口に入れると広がる魚の味。塩気と甘さがあり、乾物をしゃぶっているような感じだ。キャンディーにはホヤ専門店・まぼ屋が製造した「ほやパウダー」が使用され、舌触りがザラザラしている。見た目(キャンディー)とのギャップがすごく、まさに「珍味」といった感じだ。

しかしホヤ未経験者の筆者にはこれがホヤの味なのか判断できない。そこでホヤの味を知る社員3人にもキャンディーを試食してもらった。

まずは「ホヤは苦手」と話す宮城出身の社員S。口に放り込むなり「すげっ...」と声を漏らした。

社員S「磯の味がします。でも、普通のホヤはもっとインパクトが強いです。これはかなり食べやすくしてあると思います」

久々のホヤの味に驚いたものの、これでもマイルドになっている方だという。

続いては「ホヤは好きでもないが嫌いでもない」社員Y。

社員Y「磯の香りが強いですね。気持ちとしては、ホヤを食べた時と同じです。...どんどんホヤの味がします、最後は貝の汁を飲んでいるみたい」

そう、このキャンディーは真ん中に「核」があり、よりホヤの味が濃くなっているのだ。凝縮されたホヤの味、もはや飴であることを忘れてしまう。

最後に、「ホヤは大好き!」という、東北に居住経験のある社員I。ほかの2人とは違う反応を見せた。

社員I「おいしいですね!ホヤの干物のにおいが、鼻から抜けていきます。真ん中は...ホヤの干物ですね」

ひたすら「ホヤの干物」と表現。ホヤ度はかなり高そうだ。

最初はキャンディーらしからぬ風味に戸惑ったが、気づけば3個目に手を伸ばしている筆者。味だけならビールのつまみにぴったりといったところだろうか。

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