「ネズミがウジャウジャ」動画のファミマ、ひっそりと閉店していた
2020年は子年だ。読者の皆さんも、年賀状やカレンダーで、すでにネズミの姿を何度も目にしているのではないだろうか。
新しい年の訪れを祝うネズミたちは大抵かわいらしい姿をしているが、2019年、かわいいとは言えないネズミたちが世間を賑わせたことを、皆さん覚えているだろうか。
8月、東京都渋谷区のファミリーマート店舗で起きた騒動だ。
この写真は、話題となったファミマ店舗で撮影された映像の一部。黒く、しっぽの長いネズミが弁当やおにぎりの置かれているオープンケースの上に登ったり、床を歩いたりしている。こうした動画がSNSに投稿されたことで、大きな注目を集めたのだ。
こうした事態を受け、ファミリーマートは8月6日に公式サイト上で、
「ネズミが店内にいる不衛生な動画が投稿されております。皆様に不快・不安な思いを与えてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます」
と謝罪。当該店舗の営業を休止したうえで、
「駆除、防鼠工事、店内消毒などの対策を進め、店舗の周辺環境も考慮の上、営業再開の可否を含めて検討してまいります」
としていた。
この発表から5か月が経った。
結局のところ、ネズミが現れた原因は分かったのか、営業休止となった店舗はその後どうなったのか。
Jタウンネット編集部が、ファミリーマート広報部を改めて取材した。
調査結果は 「社外秘」
Jタウンネットが12月18日、同社広報部を取材したところ、ネズミ動画が撮影された店舗は11月末で閉店したと明かした。
調査の結果、ネズミが発生した原因を把握したが、その結果については公表する予定はないという。加えて、全国の店舗でも調査を実施したが、そちらの結果や、それを受けての対策についても同様に公開しない予定だとした。
なぜ結果を公表しないのか、その理由を尋ねたところ、担当者は、
「社外秘なので」
とだけ話した。
また、先述したネズミ動画に関する謝罪の発表は、すでにサイトから削除されている。同じURLにアクセスすると、「お客様がお探しのページは見つかりませんでした」といった説明文が表示される。
編集部でアーカイブを確認したところ、少なくとも10月29日の段階で、サイトからこの謝罪文が消えていたことが分かる。この時点では、まだ店舗は閉店していないにも関わらずだ。
なぜ削除したのだろうか。
ファミマ広報に聞くと、「告知の必要がなくなった」ため取り下げたと説明する。
担当者によれば、ファミマでは「重要なお知らせ」というカテゴリで公開したページは、今回の件に限らず、告知の必要がなくなったと判断した時点で公開を終了しているという。