「レーザービームが聞こえる」 鎌倉時代に作られた武神像が「妙にPerfumeっぽい」と話題に
2019年11月10日に投稿された次のようなツイートが、いま話題となっている。
友人から
— 実家が全焼したサノ?? (@sano_sano_sano_) 2019年11月10日
「古代のperfume見つけた。」
と言われ、送られてきた画像がこちらです。
言ってることがちょっとわかるのが悔しかったです。 pic.twitter.com/3r71azbH80
「『古代のperfume見つけた。』と言われ、送られてきた画像がこちらです」というコメントが添えられている。
写真は、仏教の信仰の対象、薬師如来を守護する十二神将像だ。奈良国立博物館に所蔵されているもので、鎌倉時代(13世紀)の製作とされる。
Perfumeと十二神将像、現代のテクノポップユニットと武神たち、なんという対比、なんという飛躍だろうか。
投稿者は、「言ってることがちょっとわかるのが悔しかったです」と付け加えている。このツイートには5万件を超える「いいね」が付けられ、いまも拡散中である。
Jタウンネット編集部は投稿者に話を聞いた。
「ポーズ が Perfume (笑)」
Jタウンネット編集部の「悔しかったのはなぜ?」という問いに、投稿者の「実家が全焼したサノ」さんはこう答えてくれた。
「『古代のperfumeを見つけた』という意味不明なメッセージを見た時に、そんなわけないだろうと思ったのですが、いざ見たら、言い得て妙だったので、なんだか悔しくなってしまいました」
Perfumeが好きだという投稿者には、どこか思い当たるところもあったのだろう。
この十二神将像は、神奈川県横浜市金沢区に所在する太寧寺伝来とされる。国立博物館所蔵品統合検索システム(ColBase)の解説では、
「各像はそれぞれに自由濶達(じゆうかったつ)なポーズを示し、変化に富んだ群像を構成する」
とある。
Perfumeの振り付けをマジメに解説したら、似たような感じになるかもしれない。
大変な反響があったようですが、とくに印象に残ったコメントは? と投稿者に聞くと、
「『高校の時の大好きな美術の先生が、仏像とか阿修羅とか色々な国宝や重要文化財みる時に異質なものを大層に見学するのでなく、なんかポーズがイケてるとか、昔の人も踊るとか、なんなら真似したいとか、自由にみると、別の楽しみ方みつかるから、固定概念で修学旅行するなんて話していて、まさにコレ』 というコメントが、印象的でしたね」
昔の文化財を見ながら、Perfumeを連想するのもアリ、というわけだ。
ツイッターにはこんな感想が寄せられていた。
「ポーズ が Perfume (笑)」
「ポーズ、神々しさ、放つオーラ、、言うまでもなく感じてしまうPerfume感」
「言われたらそれにしか見えなくなってきました」
「レーザービームが聞こえる」
Perfumeファンからの共感の声も、なぜか多いようだ。
Perfumeの大きな特徴は、演出振付家・ MIKIKOさんの振り付けによるダンスパフォーマンスだ。
MIKIKOさんといえば、2016年、リオ五輪閉会式で、五輪旗引き継ぎ式の芸術パートを担当したことでも知られる。テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」エンディングの振り付け(恋ダンス)も担当した。東京2020 開会式・閉会式 4式典総合プランニングチームに就任している。
MIKIKOさんが十二神将立像を意識して、Perfumeの演出振付をしているなんてことは、まさかないと思うが......。動きの美しさを追求していった結果、究極のポーズに相通ずるものが生まれてしまった、ということはひょっとしたらあるのかもしれない。
でも、たぶん違うだろう。MIKIKOさん、Jタウンネット記者の勝手な推測、ごめんなさい。