交差点の中にそびえる巨大な鳥居... なぜこんな場所に?神社に聞いてみた
参道は鳥居の中のみだったが...
岩下さんによれば、藤崎八幡宮から鳥居に続く道は参道であり、藤崎八幡宮の所有地。鳥居はアスファルトの道路ができる前からあったとのことだ。
「車社会になってきて、参道なんですけど車がどんどん往来するようになって、市と協議して無償で貸し出しをしたんですよ。そこで市道として扱われるようになったんです」
参道は鳥居の中のみだったが、参道の前を横切る道路が国道3号線になったことがきっかけで車の往来は激しさを増した。そこで渋滞緩和のため鳥居周りの道路だけを拡張し、鳥居の横に左折レーンや右側から入ってくる左折車用の対向車線が増えることになったという。
そのため航空写真で確認すると、鳥居周りだけが複雑な車線になっている。
岩下さんによれば、実はこの通り自体の構成も複雑だ。航空写真を見ると車道部分は市道扱いになった参道、その両脇の松の木が植えられた通りは参道、そのさらに両脇の黄色い通りは市道となっている。
鳥居周りの車線はただでさえ車1台がやっとだが、車道の外(参道)にはポールのようなものが置かれ、絶対にはみ出せないようになっている。鳥居の柱には擦ったような跡が付き、やはり難所であることが伺える。
地元民ならまだしも、観光などで来た人は戸惑うに違いない。実際、左折するのに鳥居内の直進レーンに入ってしまう車や、左から来た車が参道に入り損ねて鳥居の外の車線(右側からの左折車用レーン)から入ってくるケースもあるとのこと。大型車などはやむを得ず直進レーンから左折しているようだ。
ツイッターで話題になったことについて、岩下さんは、
「全国的にも珍しい、変則的な交差点なので話題になることは嬉しく思っています。これを機に『ちょっと見に行こうか、お参りしようか』という方が増えればと思います」
と話している。
みなさん藤崎八幡宮を参拝する際は、くれぐれも安全運転でお越しいただきたい。