自作「鳩サブレー」焼き続けた10年間 その執念はどこから?「完全再現」めざす猛者に聞いた
最初は魚焼きグリルで焼いていた
わくわくさんは動画内で過去を振り返り、お菓子作り自体が初心者だったと話している。実際、初期のころはオーブンがないため魚焼きグリルでサブレーを焼いたり、鳩の型は針金で作ったりと、家にあるもので頑張っている感じが伝わってくる。
そもそもなぜ鳩サブレーを作ろうと思ったのか。わくわくさんはその理由を、
「材料表記を見てシンプルなので簡単に作れると勘違いしてしまったため、自分で作ろうと思ってしまいました」
と話す。
鳩サブレーの原材料は小麦粉、砂糖、バター、鶏卵、膨脹剤と、たしかにシンプルだ。しかしだからといって簡単に作れるわけではなく、配合が分からない上にお菓子作り初心者となれば、完成まではかなり険しい道のり。わくわくさんは材料や配合などを変えながら試作を重ね、本物に近づけていった。
わくわくさんによれば作る過程で一番難しかったのは「焼き加減」とのこと。これが違うだけで味が全然変わってしまうといい、形や厚みといった見た目だけでなく、食感や味にもこだわったことが伺える。
10年にわたる研究の甲斐あってか、わくわくさんは第84弾の鳩サブレーに対して「96点」と高評価。保存性の問題と、食感の改善の余地を考えた結果だといい、目指すレベルがもはや職人だ。