新幹線改札「不安な人」はこちらへ 東京駅で始まった取り組みが「合理的」と話題に
読者の皆さんは新幹線をどれほど利用するだろうか。仕事で頻繁に使う、年に1~2回帰省や旅行で使うだけなど、人によってその頻度は様々だ。
あまり使わない人は在来線と仕組みが違う改札に引っかかってしまうこともあるはず。自分が改札を止めたせいで後ろの人に迷惑が――と後ろめたさを感じる人にとって、朗報ともいえる取り組みがJR東京駅で始まった。
それは、「ご不安な方」「よく使われる方」というカテゴリで改札を分けるというものだ。
改札の混雑緩和にも一役買いそうな取り組みだが、JR東海にはどういった思惑があったのだろうか。
夏休みシーズンにあわせて
この案内は2019年8月2日から、東海道新幹線の南乗換改札のみで実施されている。元々は「慣れていない方」と「慣れた方」との振り分けが行われていたが、16日から「ご不安な方」と「よく使われる方」と表記が見直された。
ツイッターでは表記変更前から、
「みんなが必要としている『わかりやすい案内』とは、細かい説明とかではなく、もっと手前の部分だったのかなと思った案内看板でした」
「ほんとこれしてくれると嬉しい。なれてない人たちで自動改札全て塞がれる時あるからねぇ」
「これは素敵な対応。慣れてない人の後ろとか、割と長旅ではイライラしていまうのでねー」
といった反応が寄せられている。
確かによく使う人にとっては改札をふさがれず、スムーズに進めるといったメリットもある。
Jタウンネットでは8月6日、JR東海の広報部東京広報室の担当者に質問を送付。その回答が19日にあった。
今まで設置されていなかったというこの案内。どのような経緯で設置されたのか。
「夏休み期間中の東京駅は、旅慣れたお客様と初めてご利用になるお客様が混在することから、混雑緩和の一環として試行的に掲出することといたしました」
様々な面で期待できるシステムではあるが、設置以前と現在では実際のところ何か変化はあったのだろうか。
「現在、週末等ご利用のお客様が多い時期において、お客様が案内をご覧になって(編注・左寄りの改札)お越しになる様子がみられます」(担当者)
ただ、詳細については「お盆輸送」などの結果も踏まえて、検証を進めていくという。
多くの人が利用するために、こうした取り組みは双方にとってありがたい。最後に担当者は、
「今後も、お客様にとって利用しやすいご案内が出来るようよう努めてまいります」
とコメントした。