どこからどう見てもウンコなソフトクリーム 販売元を取材したら、なぜか感動的な展開に...
突然だが、みなさんはこれが何に見えるだろうか。
便器に入ったウンコ... ではなく、チョコレートソフトだ。元々それっぽい風貌をしているが、便器型のトレーにのっているせいで、より一層ウンコ感が増している。スプーンの先はご丁寧にハエのイラストつきだ。
その名も「開うんク・ソフト」。命名の理由はなんとなく想像がつくが、なぜこれを販売しようと思ったのだろうか。
Jタウンネットが2019年8月7日、これを販売する「清里レストラン&コテージ睦」(山梨県北杜市)を取材したところ、驚きの復活劇が明らかになった。
販売は「すごく迷った」
夫婦で清里レストラン&コテージ睦を営む中田祐子さん(55)によれば、開うんク・ソフトは別の店で誕生したもの。
かつて同じ敷地内にあった売店「のぞいてIN」のオーナーが、20年ほど前から「ク・ソフト」として販売していたという。当時はメディアも来て話題になったというが、のぞいてINは閉店。その後は近隣の店が引き継いだというが、その店も閉店してしまった。
「これだけファンがいるのにもったいない」ということで回ってきたのが、コテージ睦だった。しかしあまり上品なソフトとは言えないこと、すでに「生チーズソフト」という看板商品があったことなどから、引継ぎにはかなり悩んだという。それでも引継ぎを決めた理由を聞くと、
「主人とも引継ぎをすごく迷ったんですけど、笑って食べてくれればいいんじゃないって。10何年前に食べたことがあってもう一回来ましたって人も、この敷地に来ればやってるとわかるじゃないですか」
どうせ売るならということで趣向を変え、名称を「ク・ソフト」から「開うんク・ソフト」に。ウンコソフトの「うん」と開運の「運」、ウンコの「クソ」を全部掛け合わせたネーミングだ。金運・恋愛運・出世運・家庭運など「うん」気を上昇させたい人におすすめしている。
特徴的な和式便器のトレーは特注で、のぞいてIN時代のものを引き継いだ。中田さんはソフトの味にこだわったといい、ビターで大人っぽい味のオリジナルチョコレートソフトを使用している。食べ終わった後はソフトがところどころに付着し、より便器らしさを引き出している。
山梨県の清里高原にこんなものがあるんですよ。
— 桜庭あやた (@t7s_aYaTaro) 2019年8月2日
名前は"ク・ソフト"っていうんですけども。
食べ終わったらこうなるんですけども。 pic.twitter.com/Zebe7pVzmZ
中田さんによれば、「これを買って写真を撮らない方はほとんどいないです」。それはそうだろう、こんなにリアルなんだから...。これをお目当てにやってくる人や、17、8年ぶりに来たと言うお客さんもいるといい、今では生チーズソフトと開うんク・ソフトが人気を二分しているという。
のぞいてINの閉店を聞いた人が、ク・ソフトがあるかどうか半信半疑でやってきて、「やっててくれてありがとう」と声をかけてくれることもあるとのこと。そんな時、中田さんは「引き継いでよかったと思う」と話している。
「開うんク・ソフト」はレストラン「睦」と売店「味匠」で販売している。価格は税込500円。