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関西人の皆様、「いらち」は標準語ではありません 全国調査の結果→約半数が「使わない」

Jタウン研究所

Jタウン研究所

2019.07.19 06:00
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東日本では通じない?

一方、大票田の東京都の結果をみると...。

「使ったことがある」派は346票で、44.5%。「使ったことはないが、意味はわかる」は191票、24.6%だった。「聞いたことはあるが、意味は知らなかった」は45票、5.8%、「全く知らなかった」は195票、25.1%だ。

それでは北を見てみよう。北海道(23.1%)、青森県(0%)、岩手県(40%)、秋田県(0%)、山形県(0%)では、「いらち、使ったことある」派はかなり少ない。「いらち」は北日本ではあまり通じないないかも...。

九州を見てみよう。福岡県(18.8%)、佐賀県(0%)、長崎県(0%)、熊本県(0%)、大分県(0%)、宮崎県(0%)、鹿児島県(0%)、沖縄県(0%)では、「いらち、使ったことある」派はほぼ全滅に近かった。

全国的には「いらち」はけっこう通じる言葉と言えるかもしれない。しかし各県別の結果を見ると、「いらち、使ったことある」派が少数派の地域はけっこう多い。

ちなみに落語の世界には、「いらちの愛宕詣り」という上方の演目がある。

長屋住まいの喜六が「いらち」を治すためには信心がいいと聞き、愛宕山参詣へ向かう。方角を間違えてうろうろしたり、ようやく辿り着くが、お賽銭の代わりに財布を投げてしまったり、と大騒ぎをする抱腹絶倒の噺だ。

この落語は江戸に移植されると、「堀の内」という題で演じられ、粗忽(そこつ)者の熊五郎が繰り広げる大爆笑ネタとなる。極度に「そそっかしい」失敗談の連続技が続く。上方の「いらち」は、江戸の「粗忽」となるようだ。

関西の落語家が、東北の高座で「いらち」と言って、ポカーンとされる場面もあるかもしれない。「え、これ使わへんの?」と絶句し、あわてふためく「いらち」もいたりして......。

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