水族館の本音ダダ漏れ! クラゲ飼育の大変さ訴えた「飼育員ががんばる水槽」話題
水の中をフワフワと漂うクラゲ。訪れた水族館でクラゲの水槽を目の前にすると、そのゆったりとした佇まいに癒されるという人も多いはずだ。
しかし、クラゲが優雅に漂うためには、飼育員による人知れぬ努力があることを忘れてはならない。
「飼育員ががんばる水槽」
上の画像は静岡にある水族館「ウォット」(浜松市)のクラゲの水槽に説明文として掲出されているもの。全国のクラゲ飼育員の心の叫びを代弁したかのような文言だ。
ツイッター上では、
「クラゲが悠々と漂う水槽を見たときは、飼育員さんたちの努力も、少し思い出してください...」
「飼育員さんの気持ちが分かる......頑張れ」
との声が上がり、話題となっている。
クラゲはマジでフワフワしてるだけ
話題となったクラゲの水槽の説明文を作成したウォット飼育員の青木窓菜さんは2019年6月26日、Jタウンネットの取材に、
「1年くらい前にいまのクラゲの水槽を修理したんですけど、けっこうがんばったところがあったので、お客様にも知ってもらいたいとの思いで作成しました」
と作成の経緯を説明する。
泳ぐ力が弱いクラゲは普通の水槽だと底に沈んでしまうことや水をろ過するためのフィルターに挟まってしまうこともあり、飼育員からしたら放っておくと「地獄絵図」のような光景になってしまう。クラゲのカサがボロボロになり、場所が悪いとそのまま死んでしまうクラゲたちもいるそうだ。
そういった事態を未然に防ぎ、クラゲがフワフワと泳げるようにするため、飼育員には水の流れを作るように水槽を作り直すなど様々な苦労があるそうだ。
アルテミアというプランクトンを餌にしているクラゲたち。水槽に餌を大量に投入することもあり、頻繁に清掃しても水槽内が汚れやすい。また、水槽の壁にクラゲの赤ちゃんがくっつくため、なかなか綺麗にできない事情もあるそうだ。
手間暇がかかる分、クラゲへの愛情はひとしおだという青木さん。飼育員の心情を正直に吐露した説明文は実際に訪れたお客さんからも好評だとのことで、子どもよりも大人が笑っていることがあるそうだ。今回ネット上で話題になったことについては、
「驚いているんですけど、うれしいです」
として、引き続きクラゲたちに愛情を注いでいくという。
優雅に泳いでいるかのように見える水族館のクラゲたち。今度のクラゲを目の前にしたらぜひその影に隠された飼育員の苦労のことも思い出してほしい。