血を代償に「遊戯王カード」ゲット 献血ルームのユニーク企画、実施の狙いを聞いた
「少しでも献血に来る若者を増やせないか」
「どうにかして、少しでも多くの若者に献血に協力してほしい。アニメグッズのプレゼント企画を行っている理由は、本当にその一心だけなんです」(小松所長)
背景にあるのは、10~20代の献血協力者が減ってきている事実だ。そうした状況を改善しようと、小松所長をはじめ職員一同で取り組んでいるのがこのプレゼント企画。4年以上前から、定期的に実施しているという。
アニメグッズに目をつけたのは、場所柄が大きな理由だ。
実は献血ルームがある三宮センタープラザ西館3階には、「とらのあな」や「ゲーマーズ」などマニア向けの専門店が多数入居。カードショップに至っては、なんと同じフロアに3店舗も存在しているのだ。
こうした立地から、献血ルームの周辺は必然的にアニメ、ゲームのファンが多く集まる。「私自身はアニメとかには疎くて、本当に全然わからないんですよ」という小松所長だが、
「うちの献血ルームはガラガラなのに、アニメショップには長蛇の列ができている。そうした状況を見ているので、それだけ人を集める魅力のあるコンテンツだということは分かっていました。これを利用して、少しでも献血に来る若者を増やせないかと思ったんです」
とも話していた。
小松所長だけではなく職員たちもアニメには疎いため、プレゼントするグッズを決めるときは「聞き込み」をしているそう。つまり、献血ルームの近くを通る人に、どんなグッズが欲しいかを聞いているワケだ。
今回の企画で用意した「Fate」「遊戯王」「デュエルマスターズ」グッズは、聞き込みの結果を踏まえて決めたそうだ。この人たち、ガチである。