チキン南蛮、カレー南蛮... 料理の「南蛮」って、どういう意味なの?
江戸時代の書物に記載あり
そもそも南蛮という言葉は、16世紀頃にポルトガルやスペインといった国との貿易でもたらされたものを「南蛮」「南蛮渡来」と呼ぶことに由来しています。しかし、なぜ料理にも定着しているのでしょうか?
金沢市内のある料理店のチキン南蛮は、「南蛮酢」に漬け込んだ鶏のから揚げ。南蛮酢とは、唐辛子を漬け込んだ酢のこと。南蛮漬けにも、唐辛子が使われていますよね。つまり、チキン南蛮や南蛮漬けのネーミングは、唐辛子からきているのです。
また、鴨南蛮の南蛮はネギのことだそう。
南蛮人は唐辛子やネギを好んで食べたそうで、江戸時代の風俗や習慣をまとめた随筆「嬉遊笑覧」には、
「ネギが入ると南蛮という」
「異国なるものを南蛮という」
といった記載があります。
南蛮貿易こそ、祖国で途絶えましたが、料理は、受け継がれて広まっていきました。
そういえば、「カレー南蛮」にも大きなネギが入っているので、やはりそういうことなのでしょうね。
(ライター:りえ160)