これが本気のカープ愛!? 院内に「マツダスタジアム」を作った広島の歯医者がすごい
じっくり見れば見るほど面白い
「バウムクーヘン歯科クリニック」の神野孝太院長に取材を申し込んだところ、5月25日、次のような回答がメールで返ってきた。
――マツダスタジアムを再現した「キッズルーム」の目的は何ですか?
「まず、子育て中で子どもを預ける先がなくお困りの保護者様のため、保育士を常駐したキッズルームを用意することを決めました。
そして、歯医者さんへ行くのが苦手な方のために『どうしたら楽しみを持って通っていただけるかな』と考えたときに、ものすごく主観的ではありますが、自分だったら『カープだ!』と真っ先に思いつきました。
ボールプールも用意して、子ども達の楽しそうな遊び声が聞こえてくると嬉しく思います」
「自分だったら『カープだ!』と真っ先に思いつきました」と、神野院長は正直に答えてくれた。カープが好きすぎて、院内にマツダスタジアムを作ってしまった、という面も多分にありそうだ。
――「キッズルーム」のこだわりの場所、ポイントは?
「こだわりは壁紙をすべて手書きで描いてもらっていることです。
観客全てが違う人・違う表情・違うポーズで普段球場では絶対みることのない人や動物などがいて、絵を描いてくださった方のユーモアがふんだんに盛り込まれています。じっくり見れば見るほどとても面白いのでぜひ見ていただきたいです」
なるほど細部まで見ることによって、この「キッズルーム」の意図がより理解できるのかもしれない。
――マツダスタジアムを再現した細部を、より詳しくご説明いただけますか?
「一人ひとりの観客にはユニークな空想の世界も含まれています。また、新幹線やアストラムラインも普段はマツダスタジアムからは見ることができませんが、当院のスタジアムでは描かれており一緒に見ることができます。
そのような空想の世界も混在しつつ、マツダスタジアム自体の再現度はかなり高いものになっております。
マツダと広島市と広島東洋カープに許可をとっており、入口のロゴも本物のマツダズームズームスタジアムの『小さい版』になっています。その他、スタジアムのスクリーンの部分にはプロジェクターでアニメが流れるようになっています」
現実のスタジアムと空想の世界が混在しているのも、この「キッズルーム」の特色らしい。
――キッズルームの現在の使用状況はいかがですか?
「当院は開院して1か月ほどですが、最近では、ほぼ毎日託児利用のご予約をいただいております。一度利用された方は、引き続き託児利用でご予約を取られます。最初は泣いていたお子様も、少しずつ保育士とキッズルームの雰囲気に慣れ、自らボールプールに入ってみたり遊び始めたりしています。今後も多くの地域のお子様に楽しんでもらえるスペースになるように努めていきます」
――キッズルームに対して患者さんの反応はいかがですか?
「キッズルームの施設や保育士がいるということに、保護者の方から『助かる』という喜びの声をいただいています。マツダスタジアムをイメージしていることにも反響を呼び、キッズルームにとどまらず【新たなカープスポット】としてテレビ局の取材など様々な反響を呼んでいます。
また、カープファンの方も多くお子様だけでなく大人の方にも喜ばれているように感じます。お子様からは、『治療が終わったら2階で遊んで帰るから頑張る!』『ボールプール楽しい!』といった声も聞かれます」
もう一つの特徴は、キッズルームに保育士が常駐していることだろう。
新たなカープスポットとして注目されつつあるキッズルーム。神野院長のカープ愛は、多くの人の共感を集めることができるだろうか?