ちくわにキュウリを丸ごとぶっこむ! ネット騒然の「高知風ちくきゅう」、実際に作ってみた
ちくわにキュウリを入れる「ちくわきゅうり(ちくきゅう)」。
ちくわのほどよい食感とシャキッとしたキュウリの歯ごたえが楽しめる手軽な料理として、家庭でも食べたことがある人は多いだろう。
ちくきゅうと言うと、キュウリを縦に4分の1ほどの大きさにカットして使うのが一般的。しかし、高知のちくきゅうは一味違う。なんと、キュウリを1本丸ごとちくわにぶち込むというのだ。
この料理はツイッターでも話題になっていて、
「ちくきゅうは全国にあるけど、きゅうりをまるまる一本詰め込むのは高知だけ」
「きゅうりを丸ごと入れるのって高知だけなのでしょうか?」
との声が相次いでいる。
ちくわを一回茹でるといいらしい
Jタウンネット編集部は2019年4月19日、まず高知県の農業振興部に問い合わせてみた。
「切った時に綺麗なので、私も家で丸ごとキュウリを入れて作っています。おそらく学校の調理実習で習った覚えがあるのですが...。ちくわを一回茹でると膨らむのでキュウリを入れやすいです」
と担当者。やはり、高知の家庭ではちくわにキュウリを丸ごと入れているようだ。しかし、こうした作り方がいつから始まったものなのか聞くと、
「明確な答えがない状況です」
とのことだった。
ひとまず、家庭では作られているようだが、学校給食ではどうだろうか。続いて高知県教育委員会保健体育課に問い合わせると、
「学校給食の場合、衛生管理の観点から加熱処理をするため、そのままで出すというのは難しいと思うのですが、家では普通に作っていますね」
と担当者。しかし、ここでも起源はわからなかった。
高知市の飲食店「ろばた焼 仙樹」の店主にも話を聞いてみたが、
「お店でも出す時はありますね。キュウリが丸ごとでなないと、キュウリの角でちくわが破れてしまいます。見た目が綺麗でもありますしね」
とのこと。どうやら、丸ごとキュウリを入れる理由の1つとして見た目の綺麗さということはありそうだが、真相は藪の中だ。
記者も実際に近隣のスーパーで食材を調達し、自宅で高知風のちくきゅうを自作してみた。手軽に入手できたごく普通のちくわだと穴が小さかったため、高知県庁の担当者のアドバイス通り、膨張させるため一度ちくわを軽く茹でる。そのうえで、塩で洗ったキュウリを入れ込んだ。
するするとキュウリが入り、楽々完成した!と言いたいのだが、キュウリを勢いよく入れ込もうとしたら途中でちくわが破け、見るも無残な姿になってしまった...。上の画像は比較的よくできた部分を抜粋している。ちくわを茹でたことにより、柔らかくなっていることを甘く見ていた。
食べ慣れているはずの味だが、いつもより美味しく感じられたのはインパクト抜群の見た目と、キュウリを丸かじりしているようなたしかな歯ごたえだろうか。ただ、実践の際にはやはり穴が大きなちくわと、ちょうどいい大きさのキュウリは必要不可欠かもしれない。
インパクト抜群の丸ごとちくきゅう。読者の皆様も機会があればぜひ試してもらいたい。