独房より小さい!? ネット騒然の「激セマ」飲食スペース、実際に使ってみた
子どもの頃の秘密基地
筆者が訪れたのは新宿駅の地下街。小さなお店がひしめき合っており、ファッションやコンビニはもちろんのこと、席数の少ない喫茶店まで様々だ。
その一角に、話題になったテーブルがあるファストフード店もあった。

飲食スペースは写真の席だけでなく、2人用やカウンター式もあるが、1人で隣に人が来ないと考えればたとえ独房より狭くても落ち着ける。
テーブルは2段用意されており、周りを見渡す限り上の段は鞄置きに利用されている。筆者もそれを習って鞄を置いた。

これを上に置くことで足を置く余裕が生まれ、外の視界がより少なるため、花の都大東京にいながらも妙にパーソナルなスペースが出来上がる。

足もあまり広げられないものの、そこまで窮屈ではない。鳥小屋に放り込まれて飯を食らう様を予想していたが、思った以上に快適だ。

狭いスペースながらもテーブルの大きさはしっかり確保。トレイを置いてもパンパンにならない。スマートフォンをテーブルの端っこに投げても大丈夫だ。

2段重ねでありながら、飲み物にストローを差し込んでも差しさわりはない。ハンバーガーやポテトを食べるときに前傾になっても頭がぶつかることもない。
むしろ子どものころに穴を掘って作って秘密基地を彷彿とさせ、人の洪水が起きている中でここまでプライベートなスペースがあることに感動すら覚える。
雑踏からの避難所とも言えそうだが、多くの人が出入りするため長居は禁物。炭酸飲料を飲みほしたところで店を出た。
最初こそ、こんなところで食わなければならない状況を憂いたが、実際に行ってみると快適さに驚くばかり。狭いなりの工夫がきちんとされているアイデア店だった。
そして最大の魅力は近くに変な人が来ない。仕切りがない席だと肘やメニューを大げさに広げて邪魔に感じる輩がいる。そういった状況と比べたら、楽園のようなスペースだった。