九州で使用率に差が出た理由は...
学術的な見解を探るべく、現代日本語方言大辞典(明治書院)をひも解くと、「ずるい」の方言としてのこすいは、千葉・岐阜・高知・佐賀・長崎・熊本などで用いられていたとのことだ。
佐賀・長崎・熊本で高い認知度だったのもうなずける。さらに鹿児島・沖縄まで行くと方言体系がより独立的になるため、北部ほど浸透してはいないようである。県境を1つ隔てただけで方言の違いもあらわになった形だ。
結論として、こすいは「基本的に東日本より西日本で浸透。また都市部より地方、特に中国四国・北部九州で高い」普及率を示していると推定できる結果となった。