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観覧車がない都道府県、日本に4か所あった 「マツコの知らない世界」調査結果が面白い

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2019.01.16 20:00
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大きくて目立って、どこか懐かしい――そんな観覧車について、2019年1月15日放送の番組「マツコの知らない世界」(TBS系)で、ゲストとマツコ・デラックスさんが盛り上がった。

番組に出演したのは「世界に2人しかいない観覧車研究家」を名乗る福井優子さん。19世紀に遡る観覧車の歴史のレクチャーから始まり、日本の由緒ある、あるいは個性的な観覧車を語りつくした。

観覧車の様々な運命

19世紀にアメリカで博覧会のパビリオンとして発明された現在のスタイルの観覧車は、都市のアミューズメントとして、あるいは郊外のレジャーの目玉として普及していったが、レジャーの変化や地方の衰退であり方を変えつつある。

昭和の頃はデパートの屋上にこのような観覧車がたくさんあった。写真は丸広川越本店のもの(Kawagoeleoさん撮影、Wikimedia Commonsより)
昭和の頃はデパートの屋上にこのような観覧車がたくさんあった。写真は丸広川越本店のもの(Kawagoeleoさん撮影、Wikimedia Commonsより)

そんな歴史を踏まえ、まず話題になったのは東京・蒲田東急プラザの屋上に残る観覧車。百貨店の屋上遊園地が各地で続々撤去されていく中で、この観覧車もビルのリニューアルに伴って撤去する計画があったが、地元の人々の熱い声を受け存続が決定。命脈を保った今も愛されてお客さんを楽しませている。

大分県の別府ラクテンチには日本で唯一の二重式観覧車が稼働している。二つのホイール(輪)を持ち、ホイールにもアームがついていて回転する珍しい観覧車である。

実はこの観覧車、元々は宝塚ファミリーランド(兵庫県宝塚市)で2基のアームを持つ、四重式ともいうべき観覧車だったが、同園が03年に閉園、翌年から別府ラクテンチで活躍中......なのだが、これで終わりではない。もう1基のアームの方は遠くミャンマーの遊園地に譲渡されている。宝塚で生まれ、別府とミャンマーに分かれて第二の人生を送っている様子にマツコさんも興味深々だった。

かつてはこのように、百貨店の屋上遊園地や郊外の公園や遊園地で定番のアトラクションだった観覧車。しかしそれらは徐々に引退し、ベイエリアや高速道路沿い、あるいは新しいテーマパークでの楽しみ方が生まれてきている。

番組内で紹介された、プロ野球・東北楽天の本拠地楽天生命パークに隣接のスマイルグリコパークの観覧車もその一つ。シーズン中なら観覧車から楽天生命パークの試合が観られるのだ。

レフトスタンド後方に観覧車がそびえる(Eaglefireさん撮影、Wikimedia Commonsより)
レフトスタンド後方に観覧車がそびえる(Eaglefireさん撮影、Wikimedia Commonsより)

全国の分布は?

番組での福井さんの話によると、日本全国に現存する観覧車は約142基だという。かつては200基にのぼったこともあったが、数を減らしている。

都道県別の観覧車分布(「マツコの知らない世界」1月15日放送より)
都道県別の観覧車分布(「マツコの知らない世界」1月15日放送より)

番組の調べによると、18年12月18日時点での最多は愛知県の13基。以下、北海道、兵庫県と続いた。反対に長野、奈良、鳥取、島根で観覧車がゼロという現状。地方都市の衰退やリゾートレジャーの退潮が影響していると推測される。例えば奈良県でもかつては奈良市に近鉄あやめ池遊園地の大観覧車があったが、04年に閉園し解体されている。

ラストには神戸ハーバーランドのモザイク大観覧車が「マツコの知らない観覧車の世界 1月15日 見てね!」とイルミネーションで字幕を映す粋な計らいを見せて、観覧車のディープな世界を垣間見る番組は終わった。

直径100メートルを超す巨大なものから築50年以上、直径10メートルもないレトロな観覧車まで多様なこの世界、マツコさんの言う通り眺めるだけでも面白い。

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