まるで「武士語」と思ったら...実は富山弁! 「乗っていかれよ」誤解に爆笑
富山県民にとってはお馴染みの方言が、ネットユーザーの間でまさかの誤解を招く騒ぎがあった。
発端となったのは、2018年10月31日に富山市内で起きた声かけ事案だ。車に乗った不審な男が、道を歩いていた女子高生に向けて、
「乗っていかれよ」
と声をかけたというのだ。
このフレーズが、ネット掲示板「5ちゃんねる」上で話題に。どこか時代がかったような印象も受ける言葉に、
「お侍さんかな」
「現代の文化を勘違いして覚えてるんやろなぁ」
「タイムスリップしてきた武士が現代人の喋り方真似したのかな」
などと茶化すようなコメントが相次いで寄せられたのだ。
だが実は、この「いかれよ」という呼びかけ、富山では一般的なフレーズだという。これは「~しなさい」などの意味をもつ方言で、男は「乗っていきなさいよ」と声をかけただけだというのだ。
「言われてみれば確かに...」
ツイッター上でも、上述したような「富山弁」をめぐるネット民の誤解を指摘した投稿が、富山出身者の手で11月6日にポストされた。このツイートには1万回近くの「いいね」が寄せられるなど、ネット上で大きな話題を集めている。
【悲報】富山弁大いに誤解される pic.twitter.com/vqLFMqcmB4
— なみえ (@Esilia0429) 2018年11月4日
この投稿には、富山県民とみられるユーザーを中心に、次のような反応が寄せられている。
乗っていかれよは普通に使いますね
— 茹でたこ (@kagu_______ra) 2018年11月5日
友達のお母さんとかよく言います
おっさんなら普通に言うね笑笑
— 赤井 (@Akaiomosiroi) 2018年11月5日
いかれよ?の【い】はあんまり発音しない感じです
— macOS (@macOS57791785) 2018年11月5日
リアルの富山弁だと【乗ってかれょ】って感じです
今回話題になった「乗っていかれよ」というフレーズは、富山弁で「~しなさい」「~してください」といった意味を持つ「~られ」という表現を用いたもの。この「~られ」は、親しげなニュアンスを持つ命令語と捉えることができる。例えば、
「はよ 乗られ(早く乗りなさい)」
「富山にこられ(富山に来てください)」
といった使い方があるようだ。富山出身の20代編集部員に聞いてみても、「親の世代が使いますね。『××しられよ!』とか、よく聞きました」とのことだ。
そのほか、富山県内にはこんな看板も。
なお富山県民からは、今回の県外ネットユーザーからの反応を受けて、改めて語感の面白さに気付いたという声も出ていた。
今まで気にしたこともなかったけど、言われてみれば確かに武士が言ってるように見える...(by富山出身)
— 特急 雷鳥 (@Ltd_Exp_Raicho) 2018年11月6日
「乗っていかれよ」って普通に富山弁で使うww...いかれよww...確かに武士だww
— スターウィン (@start_xwinsh) 2018年11月5日