「1000人の金田一耕助」今年も真備町で コスプレ企画に込めた復興への思い
「心配された方に元気な姿を見せたい」
担当者によると、2009年にスタートした当初は30人程度と小規模だった。しかし、
「去年、一昨年は120人くらいの方が参加していました」
開始当初の約4倍もの人が集まるようになった。これについて担当者は、
「ある程度、SNSの影響はあるかもしれない」
と言及。さらにリピーターの存在も大きいと話した。
「寸劇や意見交換会で出されるご飯といった地元の方のおもてなしが好評です」
地元の方の尽力もあり、リピーターの存在が生まれているようだ。
また、金田一ファンや横溝ファンの多さと根強さも大きいという。SNSが発達した時代であってもフェーストゥフェースで大好きな作品について語り合える「意見交換会」の楽しさも大きな魅力だ。
しかし、開催エリアである真備町は7月の西日本豪雨で大きな被害を受けた地域。イベントが開くのも難しかったのではないか。
実際に豪雨のため衣装や小道具が流され、使えなくなってしまった。さらに寸劇をしていた地元の方も被災。そんな中でありながらも地元住民の熱い思いがあった。
「復興を頑張ってきたことを見てほしい。心配された方に元気な姿を見せたい」
この思いを実行委員会が後押しするためにも開催を決定した。
ファン、自治体、そして地元住民と三者の情熱が一体になるからこそ盛り上がり、楽しめる。推理愛を超えた思いが込められる大事な催しだ。
コスプレ、意見交換会ともに事前申請が必要。受付はインターネットで行われ、11月9日まで。参加費は500円で、参加者にはイベントポスターがプレゼントされる。