このイケメン、実は温泉なんです 長野・小諸市が「擬人化」企画で目指すもの
2018.11.01 20:00
少女漫画風イラストを意識、女性客に来てもらいたい
Jタウンネット編集部は泉国大舞の企画に携わったこもろ観光局営業部副部長の花岡隆太さんにどうして温泉を擬人化したのか話を聞いてみた。
「観光を軸にした地域づくり」を使命として2016年の11月に設立されたこもろ観光局は、設立に伴いマーケティング調査に積極的に取り組み、小諸市の若年層の認知度が低いことが課題として挙げられたのだという。
30年後を考えると、このままではお客がいなくなってしまう――。そんな危機感から地域の観光資源である「そば」「温泉」「果物狩り」のうち今回は温泉に着目して取り上げ、若年層にも親しみやすいよう漫画で温泉の魅力を伝えていくことになったのだそうだ。キャラ設定などの原案もこもろ観光局で行っている。
人気アニメ「あの夏で待ってる」の舞台として「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」で聖地認定されている小諸市。しかしながら、「あの夏で待ってる」では男性のファンが多く、2、30代の女性の認知度向上には課題が残る。
そこで泉国大舞では女性読者に親しみやすいよう、少女漫画風のイラストやイケメン男性キャラを登場させるなどして対応。拡散を狙ってツイッターでの投稿を続けている。17年2月に開設されたこもろ観光局のツイッターアカウントだが、9月7日に漫画連載が始まってから100人ほどのフォロワー増となり順調な滑り出しのようだ。ひとまず今年度いっぱいの連載を予定しているが、今後は他のメディア展開も検討中だ。
「地元の中学生も泉国大舞に目を向けてくれるようになった。(小諸市への)ゲートを作れたと思っている」(花岡さん)