いま、高知の水族館が面白い! 「ゆるキャラ」「廃校活用」で話題の2館、館長さんに話を聞いてみた
学校のプールにウミガメが泳ぐ
一方、室戸市のむろと廃校水族館は、老舗の桂浜水族館とは対照的に、2018年4月に開館したばかり。
廃校になった小学校の校舎をほぼそのままに、プールにはウミガメやサメが泳ぎ、教室に置かれた水槽にはサバ、アジ、ウツボといった地元で獲れた、食卓でも身近な生き物が泳いでいる。 この学校そのもののたたずまいに懐かしさを覚える人が全国から続々訪れているのだ。
むろと廃校水族館行って来ました!
— これっと@LIVE ISLAND高知埼玉 (@edoya10737) 2018年8月29日
廃校になった校舎や備品を使っていて懐かしさを感じつつ、生き物を身近に感じられる水族館でした(*´ω`*) pic.twitter.com/vFn3kkfCnv
むろと廃校水族館
— 岡山宇宙教育懇談会@探査機安全祈願 (@okayama_uchu) 2018年5月3日
名前に「廃校」なんてネガティブなワードは普通じゃ使わない。あえて使ってる所がナイスだ。だって学校には懐かしい雰囲気が漂ってる。廃校だからこその展示があった。一発で覚える名前。#むろと廃校水族館 pic.twitter.com/V26QaZSnKJ
こちらでも館長の若月元樹さん自ら、Jタウンネットの取材に答えてくれた。取材日の18年8月30日に来館者通算7万人を突破したところだという若月館長は、「もともとはもっと水族館らしさを出す計画だったのですが、予算不足で校舎をそのまま使うことになりました。ただ、このコンクリートづくりの校舎がかえって幅広い世代に懐かしく感じられたようで、予想以上に多くの人が訪れています」と驚きと喜びを語ってくれた。
理科室や図書室はそのまま残して生き物について学べる空間にしたりと、至るところに学校らしさが残ったことが観光客にも好評。周辺の観光施設やお店への来客も増えているとのことで、地域の観光・経済に与える効果も上々の様子だ。若月館長曰く、「廃校活用のモデルとして、ほかの地域から視察に来る方もいるほどです」とのこと。地域おこしのモデルにもなりつつある。
最後に、同じ県内にある両館にそれぞれの印象を尋ねたところ、桂浜水族館の秋澤館長からは「素朴な水族館として共に地域を盛り上げていきたいですね」、むろと廃校水族館の若月館長は「うちにとっては大先輩のような存在ですが、最近の盛り上がりは面白く、『これからどうなっていくんだろう?』と興味津々で見ています」というコメントをいただいた。