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LINE拡散で話題の「座敷わらし」、本当はどんな妖怪なのか

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.06.19 08:00
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このところ、無料通信アプリ「LINE」などのSNSで、座敷わらしを撮影したという画像とともに、「いいね」や「シェア」をしないと呪いにかかるという投稿が拡散されているという。

画像は「緑風荘」トップページのキャプチャ
画像は「緑風荘」トップページのキャプチャ

2018年6月14日に河北新報オンラインニュースが報じた記事によると、5月6日にLINEへ投稿されたもので、和服姿の子どもが写っている。実は、岩手県二戸市の金田一温泉郷にある旅館「緑風荘」で20年以上前に撮影された観光ポスター用の写真だとか。

緑風荘は、座敷わらしの伝説で有名な旅館だが、今回の予期せぬ事態に「困惑」している様子だ。緑風荘公式サイトやブログ「緑風荘ブログ~ざしきのわらし~」6月14日付の投稿などで、次のように注意喚起をした。

「現在、SNSのチェーンメールが出回っている件につきまして、拡散されている内容は、当館とは一切関係ございません。昔、当館で撮影したポスターが使われていることに、大変困惑しているところでございます。 また、不審なアカウントに誘う文章も載っていることから、皆様も、決してアクセスしないよう、ご注意下さい。不審アカウントでの被害にあわれた方がいらっしゃらないことを願うばかりです」

読者の皆様も、ぜひご注意いただきたいのだが、ところで、Jタウンネットの記者はこのニュースを見ていて、素朴な疑問が生まれた。

そもそも「座敷わらし」は呪いをかけるような悪モノなのか? 気になったので調べてみた。

そんなに悪いモノなの?

まず、「緑風荘」の公式サイトを見ると、

「古くから岩手県や青森県の南(南部藩)を中心に伝わる子どもの姿をしている精霊的な存在とされている」

とある。住みついた家や、目撃者に幸運をもたらす存在として伝えられているそうだ。むしろ、見たらラッキーな存在らしい。

ほかにも、岩手県内で座敷わらしの逸話がある別の旅館では、火の神様として、火事の前触れを知らせたり、炎を防いだりする力があると伝えらていることがわかった。

次に、「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる、水木しげるさんの『妖怪大百科』(小学館)をチェック。本の中では、「家に住む妖怪」として紹介されていて、

「東北地方にいる妖怪で、天じょう裏や古い土蔵のなかに住んでいる。子どもには姿が見えても、おとなには姿が見えないというふしぎな妖怪だ」

とある。100年以上も昔は東京にも目撃談があったと書かれていて、火事があったとき、荷物が燃えないように蔵の中に入れるのを手伝ってくれたりしたとか。

編集部の周辺で、座敷わらしのイメージを聞いてみても、「見たら幸運が訪れるんでしょ」「悪いモノというイメージはないですね」といった意見ばかりだった。

あわててシェアしてしまう前に、一度、深呼吸したいものだ。

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