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「精霊様」を相手に相撲を取る 今治・大山祇神社に伝わる神事

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.06.13 17:15
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「豊作を祈願しているのではないか」

一人角力の様子(今治市役所と大山祇神社提供)
一人角力の様子(今治市役所と大山祇神社提供)

一人角力は毎年旧暦5月5日の御田植(おたうえ)祭と、旧暦9月9日の抜穂(ぬきほ)祭で、神事として行われている。御田植祭は稲を植えて豊作を祈り、抜穂祭は稲を刈り豊作となったことを感謝する祭りだ。同神社によると、いずれもいつから行われているのか、はっきりとわかっていないとしながらも、「愛媛県の文化財の資料によると、1364年の記録には記述が残っています」と言う。

相撲は三番勝負。相手は姿の見えない稲の精霊で、力士は神社のある大三島(おおみしま)出身の1人の男性が毎年行っている。1999年からは、今治市職員の菅貞之(かん・さだゆき)さん(43)が力士を務める。

ルールは通常の相撲と同様に、土俵から出されると黒星がつく。例年、稲の精霊が2勝1敗で白星を収めている。その内訳は1回目と3回目に、菅さんがそれぞれ、突き出しと投げられて土俵を割り、2回目に土俵際で精霊を持ち上げて勝つという。

始まった経緯や理由について聞くと、「大昔から行われていたので、はっきりと理由は記録には残っていません」としながらも、「おそらく、勝つのが稲の精霊であることから、稲の方が強い、つまり豊作を祈願しているものだと思われます」と説明する。

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