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知ってた?「よっちゃんイカ」って、海なし県・山梨で作られてるんです

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.06.06 06:00
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小さなころ、なけなしの小遣いをはたいて友達と駄菓子屋に行った時代が誰しもあることだろう。そんな時に買えたもの――ふがし、ゴールドチョコレート、うまい棒、蒲焼さん太郎、タラタラしてんじゃねーよ......たくさんの駄菓子が思い浮かぶ中、誰しも知っているのは「よっちゃんイカ」(正式にはカットよっちゃん)だろう。

なかでも定番だった「よっちゃんイカ(当り付き)」が、イカの不漁による原料価格高騰を受けて2018年6月で値上げとなったことが、販売元のよっちゃん食品工業の公式サイトで5月31日に発表された。今までは10gで30円だった商品が、15gで50円になったほか、子どもの頃楽しみにしていた「当たりくじ」も無くなったとしている。

そんな中で、ネット上の反応を見てみると、一部にはこんな反応が見られた。

そう、よっちゃん食品工業は、山梨県中央市に本社と工場があるのだ。

メダカやフラフープを経て...

言われてみれば、海産物の商品を製造する会社であれば海沿いに工場を作りそうなものだ。一体どういう経緯で山梨県に工場・本社を置くことになったのだろう。

その理由を探るべく過去の新聞などを探したところ、同社創業者の金井芳雄会長が2007年9~11月に読売新聞(東京版)で連載された「私の道」で、インタビューに答えているのを見つけた。

それによると、北海道函館市生まれの金井氏は、愛知や山梨、長野などに住んだのち、札幌で写真技術を学んだ。その後、山梨県甲府市で写真店を開くが売り上げが伸びず、メダカやフラフープなどの販売を経て、イカに目をつけることになる。

「よっちゃんイカ」を着想した瞬間であった(画像はイカ)
「よっちゃんイカ」を着想した瞬間であった(画像はイカ)

当時安価だった「げそ」に着目して、様々な味付けを試した結果、「よっちゃんイカ」につながる商品「テスト100」が完成。1963年に山梨県昭和町に工場を建設し、88年には現在の場所に移転した。現在では宮城県、香川県、福岡県を含む4か所に工場を擁している。記事によると、「よっちゃん」は会長の愛称だそうだ。

こう振り返ってみると、「よっちゃんイカ」はかなり長い歴史を紡ぎあげてきていることが分かる。すっかり日常生活に溶け込んできた「よっちゃんイカ」だけに、値上げはもちろん、くじが亡くなることへの悲しみの声もネット上では多い。事実、筆者も幼年期に「よっちゃんイカ」のくじであたりを取るべく、友人と攻略法を考えていた記憶があるくらいだから、感覚としても納得できることだ。

消えゆく「当たり」を惜しむ声は少なくない。

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