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「世界流しそうめん協会」ってなんだ?! 会長が語る「環境問題」への思い

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.05.28 17:00
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日差しも強くなり、夏に近づきつつあるいま、涼をとりたい......と思う日も増えてきたことだろう。

そんなとき、「流しそうめん」をしたことがある人は多いだろう。その流しそうめんを専門に扱う団体が京都府にある。その名も、「世界流しそうめん協会」だ。「世界」と「流しそうめん」という言葉がどうにも目に留まってしまうが、一体どんな団体なのだろうか。

流しそうめん協会......とは?(画像はプレスリリースより)
流しそうめん協会......とは?(画像はプレスリリースより)

設立のきっかけは「竹林」

世界流しそうめん協会は、老若男女問わず楽しめる流しそうめんをより多くの人に楽しんでもらいたい、という目的で2012年1月に設立された。主に活動しているのは4~5人程度で、活動としては主に流しそうめんに関するイベントや、イベントの監修や企画、流しそうめんの普及啓発を行う。

Jタウンネット編集部が2018年5月28日、世界流しそうめん協会の会長を務める上田悠貴さんに、設立の経緯について取材をしたところ、

「もともと、竹林を巡る環境問題への意識がありまして、協会を設立したんです」

と口を開いた。

世界流しそうめん協会の本部のある京都府は、多くの竹林があることで知られる。ただ最近は高齢化の進行から、竹林の管理が十分に行き届いていない場所が全国各地にあるという。そうした状況から、竹林は全国で荒れ放題になっている現状もあるといい、

「竹は非常に生育が早く、根が横に広がっていくため、他の木々の生育を阻害してしまうんです。他にも地滑りが多くなったり、竹林が繁茂することでたけのこも多くなります。それをイノシシなどの害獣が掘り起こすために近くに住みつき、近隣の民家にも影響を及ぼします」

と、竹林をめぐる問題に言及した。そのうえで、

「竹を使って何か活動が出来ないか、ということで、流しそうめんというアイデアを採用したんです。国内だけではなく世界へ魅力を伝えたいという狙いで、『世界流しそうめん協会』という名前にしました」

と説明してくれた。16年にはシンガポールで流しそうめんを行っており、「18年7月には中国でイベントをやる予定ですし、8~9月にはニューヨークで流しそうめんをしないか、とのご相談も受けています」と、活動は徐々に世界規模になりつつあるという。

「協会として活動を始めてから、徐々に流しそうめんに関するお話をいただくことは増えてきていますね。イベントを開催すると、外国の方の参加も増えてきているように感じます。また、暑いせいか流しそうめんの開催時期も徐々に伸びているような実感もありますね」

と現状は上々のようだ。ただ、

「いかんせん人数が少ないので、国内だけでもいっぱいいっぱいなところもあります。地道に頑張っていきたいですね」

と、課題についても語った。

なお、協会の設立前にあたる2011年3月には、井出町で3216.7メートルの流しそうめんを実現し、ギネス記録を打ち立てた(18年5月28日現在、奈良県御所市が3317.7メートルの記録を樹立している)。

ほかにも、18年5月25日には参加費10円で、大阪市鶴見区で行われた「つるみ区密着感謝祭」で流しそうめん大会を実施。そうめん以外にもいちごなどのスイーツも流しており、従来の流しそうめんにはない新しい発想も取り入れていることがうかがえる。

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