甲冑姿で「桶狭間の戦い」ガチ再現 5.20清洲城で開催へ
織田信長が今川義元の大軍への奇襲攻撃に成功し、戦国時代を変えるきっかけになったとされる「桶狭間の戦い」。大阪市内の武術家団体「日本甲冑合戦之会」が、それを2018年5月20日に愛知県内の清洲城で再現しようと準備を進めている。
一般からの申し込みも続々、当日は120人超に?
「信長の軍が使った6メートルぐらいある超長槍を使って、集団戦を再現するのは今回が初めてです。当時一般的に使われた4メートルぐらいの槍と戦って、どちらが有利か検証することになりますね」
日本甲冑合戦之会の横山雅始(まさし)代表(63)は、2018年4月3日のJタウンネットの取材に対し、こう意気込みを語った。
日本甲冑合戦之会では、5年ほど前から全国各地で、「ガチ甲冑合戦」として戦国時代の戦いを再現する試みを行っている。17年6月には、三重県内で「桶狭間の戦い」を再現しようとしたが、あいにくの台風で本番が中止になってしまった。今回は、信長が出陣した清洲城に場所を移して、再チャレンジすることになった。
戦いに際して、一般からの参加者も公式サイト上で募っている。ケガをしてはいけないので、足元にロープを付けたりして行い、槍の穂先を叩き合い、押さえて防御壁にした楯を倒すことで勝敗を決める。顔や身体を叩いたり突いたりすることは禁じられているが、毎回身を乗り出した白熱の戦いになるそうだ。
5月10日の締め切りで募集したところ、申し込みが続々あり、当日の参加者は100人超になりそうだという。海外からの参加者も含めれば、120人を超える見通しだ。長槍隊に参加しなくても、甲冑を着けたいだけの人は、側近の近習隊として参加も可能だ。マイ甲冑での参加のほか、希望者には無料のレンタルもしている。参加も無料だ。
合戦の再現では、今川軍が歴史を覆すのか
当日は、日本甲冑合戦之会の武術家十数人も参加し、こちらはガチで戦う。一騎打ちといったハイライトシーンで戦いぶりを披露する予定だ。このほか、弓矢や鉄砲についても、扱い慣れた武術家たちが戦いを再現することにしている。
甲冑合戦は、見学も自由にすることができ、当日は1000人前後が来るのではないかという。5月19日に練習とリハーサルを行い、20日の本番は、1時間から1時間半ぐらいかけて、リアル「桶狭間の戦い」に挑む。
勝利した軍には、江戸時代の寛永通宝を全員にプレゼントする。寛永通宝は、1枚100~1万円ぐらいするといい、当日は、数百枚をまいて、見学者らも拾えるようにするそうだ。
合戦では、史実通り信長が勝つのか、それとも今川軍が歴史を覆すのか――。ツイッター上などでは、「なにこれ!w見学行きたい」「とても楽しそう」と関心を示す声が書き込まれている。横山雅始代表は、「ぜひ当時の雰囲気を味わって、歴史に触れてほしい。武将文化を伝えることができたら」と話している。