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サファリパークで動物にマイカーが傷つけられる? 全国の施設に話を聞いてみた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.03.25 18:00
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動物を見ることができる施設、と言えば動物園だが、より臨場感のある状況で楽しめる施設もある。サファリパークだ。専用の乗り物やバスに乗って移動するというサファリパークもあるが、やはりサファリパークの醍醐味はマイカーで巡るというところだろう。

そんなサファリパークのマイカー移動に対し、ツイッター上で施設側が用意する代車を使うことをおすすめする、と忠告しているのが「東北サファリパーク(福島県二本松市)」だ。一体どういうことなのか。

フレンズ...動物たちの動きは予測できない

2018年3月12~13日に東北サファリパークが投稿したツイートを見てみると、ミラーが壊れハードに傷がつけられた車の写真が掲載されている。「当園の動物たちはやばい」とのことだが、確かに写真を見る限りはやばそうだ。

記者も子どものころに父親の運転するマイカーでサファリパークに行った覚えがあるが、動物に傷をつけられたり、かじられた記憶はない。なぜこうなってしまうのか、Jタウンネットが東北サファリパークに取材を行ったところ、担当者はこう話す。

「当園では車から草食動物に餌をあげることができるのですが、餌をあげるのを焦らしたりすると、動物が蹄(ひづめ)を車に乗せたり、ドアミラーをかじることがあります。その結果、ツイッターの画像のように傷をつけられたり、壊されたりすることが起きるため、餌をあげたいという方には代車をおすすめしています」

実際、利用者の8割近くが代車を利用しているという。もちろん動物が相手である以上、「車に触らないでね」などとお願いするわけにもいかないし、車に傷をつけられてしまう、どこかを壊されてしまうといった事態は起きるものと思われるが、他のサファリパークではどうなのだろうか。

Jタウンネットが「那須サファリパーク(栃木県那須郡)」「群馬サファリパーク(群馬県富岡市)」「富士サファリパーク(静岡県裾野市)」「姫路セントラルパーク(兵庫県姫路市)」に取材を行ったところ、いずれも「年に数件あるかないか」との答えが返ってきた。

動物をコントロールするのは無理(画像は富士サファリパーク, Emran Kassimさん撮影, Flickrより)
REAL zebras FAKE tiger
「あくまでもお客さまから申告された件数なので、実数はわからないのですが、まったくないということはありません。ただ、『すり傷程度だから気にしない』『もともとボコボコの車だから大丈夫』と、あまり気にしないというお客さまもいらっしゃいます」(那須サファリパーク)

どのパークも厳密に統計を取っているわけではないようだが、話を聞く限りは、偶発的に運悪くというパターンが多いように思われる。

「決められたコースを走っている分には、動物側も馴れているので、わざわざ車に近寄っていくことは滅多にありません」(群馬サファリパーク)
ルールを守って動物の観察を楽しもう(画像は群馬サファリパーク, temakiさん撮影, Flickrより)
ホワイトタイガー(White tiger)

車に傷がついてしまった事例も、突起物が気になりやすいウマ科の動物がアンテナやミラーをかじってしまった、発情期で追いかけっこをしていた動物が接触してしまったなどで、予測不能な動物の行動ゆえに起きてしまったパターンが多い。

東北サファリパークの場合、マイカーから餌をあげることができるため、他のパークに比べると、より車に動物が近づきやすい状況になっているのかもしれない。代車に乗り換えるというのは、安全策としてすすめられるべき手段だろう。

当然だが、餌やりなどが認められていないパークでは、窓を開けるなどの行為は厳禁だ。富士サファリパークの担当者は、パークのルールを必ず順守するよう話す。

「動物の動きは予測不能です。必ず決められた道を走ってください。草食動物なら安全だろうと思う方もいるかもしれませんが、噛む力などは非常に強く危険です。私はパーク内で餌やりが可能な車を運転することもありますが、空腹の動物の車への接触は激しく、すごいなと感じることもあります。ドアロックはもちろん、決して窓を開けないでください」

そろそろ行楽シーズン。マイカーでサファリパークに行くか、という人もいるだろう。ルールは守り、十分に注意して動物たちの生活を眺めていただきたい。

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