変わった名字を紹介する「苗字bot」さんが、一番衝撃を受けた姓は...
読者の方々は、珍しい名字の人と会ったことがあるだろうか。
Jタウンネット記者は、「目々澤(めめざわ)」「五井(ごのい)」「網仲(あみなか)」など漢字は容易だが、思わず「見たら忘れられない」名字の人を見たことがある。
珍しい名字は調べたらきりがない一方で、世帯数や由来まで調べたことがある人はどれくらいいるだろうか。
ツイッターで「苗字bot」という名のアカウントが、「道鋏」「上り坂」など、非常に珍しい名字だけでなく、世帯数、由来までをも紹介している。いったいどのように把握しているのか聞いてみた。
電話帳や検索サイトをもとに...
JタウンネットがツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)を通じて取材したところ、2018年3月16日現在までに調べた名字の数は、「数えたことはありませんが、数千種は調べているかと思います」という。
世帯数は電話帳と検索サイトを元に、由来はネットや図書館で調べる。
また、botを運営している、いわゆる「中の人」アカウントでは、実際に本人が街で見つけた名字を写真で撮って投稿している。世帯数や由来について、後から調べることもあれば、撮る段階で既に把握しているものもあるという。
「トト木」という苗字を発見して...
そもそも、なぜ珍しい名字に興味があり、調べようとまで行動を起こせるのか――。
「元々漢字に興味があり、いろいろ調べている中で苗字にしか使われない漢字があることを知り『苗字を調べればもっと私の知らない漢字に出会えるのではないか』と思ったのがきっかけです。調べるうちに漢字よりも苗字の方に興味が移ってしまいました」と理由を明かした。
日頃、会社員として働いており、自身は「平々凡々な苗字」なのだそう。
今まで見た中で一番衝撃的だった名字は「トト木」。
「トト」の部分は漢字1文字だが、パソコンで変換出来ない。(iPhoneなら「ととき」で変換できる)。
この字は「『十』の左上に小さな『十』が乗っている字で、私が苗字に取りつかれるきっかけとなった苗字」と話した。
発見した珍しい名字の方に直接話を聞いたことはあり、由来や本人が把握している世帯数、希少姓ならではのエピソードについて聞きだしているという。
本人達から連絡が来ることも
把握した珍しい名字を自分だけの情報とせず、ツイッターといった不特定多数の人の目に触れる場で紹介している理由については、
「大学生で暇を持て余していたのが大きな理由ですね。あとはTwitter上にいろんなbotがある中で苗字に関するbotは情報が淡白なものしかなくて、じゃあ私が作ってみるか、というかなり軽いノリで作りました」としたうえで、
「実生活で『苗字を調べることが趣味』なんて人に出会ったことがないものですから、同志との繋がりを持つきっかけを作りたかったというのも1つあります」
としている。
世帯数がきわめて少ない名字の情報を公開しているが故、本人達から載せないでほしい、といった意見は来てないのかと聞くと、
「このbotを作って4年が経ちますが、今のところ『掲載をやめて欲しい』といった連絡はございません。『◯◯本人です』と御本人様からDMが来ることはたまにあります。所在地は町単位で把握しているものがほとんどですが、一応botには都道府県単位でしか情報を載せないようにはしております」
と配慮しているようだ。