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神田神保町の「天丼いもや」「とんかついもや」3月末で閉店へ! 久々に食べてみたら、30数年前と変わらない味だった

野口 博之

野口 博之

2018.02.27 19:25
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学生やサラリーマンらに親しまれた東京・神田神保町2丁目の「天丼いもや」「とんかついもや」が、2018年3月いっぱいで閉店することが分かった。

神田神保町の飲食店界隈ではシンボル的存在だっただけに、ツイッター上では、惜しむ声が次々に寄せられている。

記者も予備校時代に「天丼いもや」に通った

天ぷらとご飯を口に入れると、やや甘い酢を含んだような独特の風味が広がる。

Jタウンネットの記者は、30年以上前の予備校時代によく「天丼いもや」に通った経験がある。2018年2月27日の昼過ぎに食べたこの店の「天丼」は、その時代と変わらない風味だった。エビ、イカ、キスなどの天ぷらやシジミ汁といった内容もまったく同じだ。値段は650円とやや上がったが、この美味しさで安いことに変わりはなかった。

汁付き天丼650円

汁付き天丼650円

この日に応対した店員さんも、その時代にお世話になった人だった。歳月が流れて白髪が交じり、やや背が丸くなった気もするが、おひつで蒸したご飯をリズミカルに分ける手つきもあのころと同じだ。お馴染みの白木作りのカウンターに座ると、若き日の思いが蘇ってくるようだった。

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その「天丼いもや」が突然、3月31日で閉店することになり、ツイッター上では、2月26日ごろから貼り紙の写真などが投稿されて話題になっている。

「いもやオーナーは取材対応していない」とスタッフ説明

同じ2月26日ごろに、少し離れた「とんかついもや」も3月末で閉店すると貼り紙が出ていたと写真がアップされ、驚きの声が広がっている。

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いもやは、1959(昭和34)年に創業した。メディア露出が少なく、詳しい情報はないが、外食レストラン新聞(日本食糧新聞社刊)の1999年3月15日付記事によると、気取りのない名前がいいなどとして付けたという。記事掲載時は、神田神保町に7店舗を展開していた。「天丼いもや」は、1972年にのれん分けして生まれ、記事掲載時の天丼の値段は500円だった。

天丼、とんかつのほか、天ぷら定食を提供する「天ぷらいもや」の3形態があったが、神田神保町1丁目のいくつかの店舗は2007年ごろに閉店した。2丁目の「天ぷらいもや」も17年2月末で休業しており、残るは2丁目の2店のみとなっていた。

2店には、実際に入口の開き戸に貼り紙が出ており、オーナーとみられる「いもや店主」名で「閉店のご挨拶」が記されていた。「これまで、お客様には沢山のご来店やご支援を頂き、心より感謝申し上げます」として、約60年にわたって営業し続けることができたとお礼の言葉をつづっている。

天丼いもやでは2月27日、Jタウンネットの取材に対し、いもや直営の店舗がすべて閉店するとスタッフが説明したが、オーナーは取材対応していないとした。突然閉店に至った理由については、依然として分からないままだ。

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