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奈良公園で「シカに噛まれた!」 中国人観光客からの訴えが多い理由

野口 博之

野口 博之

2018.02.13 06:00

「中国で狂犬病の死者が多いため、訴え出る人が多い」

しかし、シカ相談室の吉村さんによると、シカには牙がなく、上の前歯もないことから、指などを噛んでも血が出ることはまずない。けがは、シカに噛まれるケースがほとんどで、指をドアに少し挟んだような軽症が多いそうだ。

外国人観光客が被害に遭うのは、シカの知識があまりないこともあるが、中国人が多いのは、次のような理由ではないかと指摘した。

「中国の国内では、狂犬病で亡くなる人がまだかなり多いと聞いています。園内のシカは野生動物のため、狂犬病などの感染症が心配になるようですね。でも、園内では、過去にシカに噛まれて感染症になったことは一度もありません。けがをしたときは薬を持って行って説明するのですが、本当に大丈夫か心配になって病院へ行く人も多いんですよ。訴え出る人がかなりいるので、統計に出るのだと思います」

野生動物のシカについては、以前は、噛まれるなどしてけがをしても自己責任だとされた。しかし、2010年に平城遷都1300年を迎えたとき、韓国人観光客などもたくさん来るため、何か対策をしないといけないとして、県が奈良公園のシカ相談室を立ち上げた経緯がある。

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