「夜の宮島」はこんなに素敵だった! 宿泊客が伸び悩む宮島を盛り上げる起爆剤とは
来島者450万人超なのに...
来島者数が増える一方で、宿泊する人の数は伸び悩む宮島。去年一年間の来島者数は456万人に達し、過去最高を記録しました。
しかし、観光客にこれからの予定を聞いてみると「これから広島市内に行って、あしたはオペラを見ます」「福岡県から来ました。(宿泊は)山口に戻ります」といった声が返ってきました。
昼間はにぎわう宮島ですが、夜になると人の姿はほとんど見られません。宮島を訪れる観光客のうち、宿泊するのは1割ほどだそう。
鳥居屋の佐々木健一さんは、「やっぱりお昼がメインです。夜は商店街は閉めてしまいますし、日帰りというか『宮島ワンタッチ』で温泉のある湯田とか山口に行く人や市内に泊まる人が多くて」といわれていました。
広島修道大学商学部の富川久美子教授は、「夜が楽しめないと宿泊につながらない、宿泊につながらないと経済効果が上がらない、ある調査によると日帰りと宿泊では4倍くらい(消費額が)違う」と分析します。
そんな宮島の夜を盛り上げようと、県内の宿泊業者などが集まり、ある企画を考えました。
実行委員会の西本剛司さんは、「(観光客は)どんどん増えていますが、宿泊されるお客様の数は、ここ10年ほとんど変わってないんですね。夜の楽しみをみんなで集まって作ってみようじゃないかというところから始まりました」といわれていました。
夜のイベントを行なうことで、成功した観光地は少なくありません。
清水寺など、京都の寺や神社には夜間の特別拝観で多くの観光客が訪れるほか、広島の安佐動物園などをはじめ全国の動物園ではナイトサファリが行われ、ライトアクアリウムなども近年人気を集めています。